IBDで控えた方が良いとされる「脂質」ですが、腸内環境にも何らかの影響を与えますか?

「高脂肪食を食べると腸内細菌叢が変化する」ということがわかっており、特に、高脂肪低繊維の「西洋型の食事」は腸内細菌に大きな変化をもたらします。腸内細菌の組成は免疫細胞の活性化やサイトカイン(炎症のシグナル)の産生などの免疫応答に影響を与えるため、高脂肪食は炎症を刺激し、腸炎を悪化させる可能性があります。

また、高脂肪食は免疫細胞を保護する抗酸化物質の摂取を減少させることもわかっていますので、過剰な高脂肪食は避けて、バランスの取れた食事を取るように意識してください。

(IBDプラス編集部)

石川大先生
順天堂大学 消化器内科 准教授
石川大先生
2001年 岩手医科大学医学部卒業、順天堂大学医学部附属順天堂医院研修医
2004年 順天堂大学医学部消化器内科学講座入局
2009年 米国Case Western Reserve University, IBD Research Center留学
2011年 順天堂大学大学院医学研究科修了博士(医学)
2011年 順天堂東京江東高齢者医療センター消化器内科学助教
2014年 順天堂大学医学部附属順天堂医院消化器内科学講座助教
2016年 順天堂大学医学部附属順天堂医院消化器内科学講座准教授

〈資格・所属学会〉
医学博士
日本内科学会(認定医)
日本医師会(認定産業医)
日本消化器病学会(専門医・指導医)
日本消化器内視鏡学会(専門医・指導医)
日本炎症性腸疾患学会
消化器免疫学会
国際粘膜免疫学会
日本消化器病学会(関東支部評議員)

この記事が役立つと思ったら、
みんなに教えよう!

閉じる
レシピ特集
レシピ特集をみる