【IBD食事のキホン】コンビニによく行くけど、何を買ったらいいのか教えて!
ライフ・はたらく | 2022/11/11
「IBDレシピ」でおなじみ、管理栄養士のIzumi Ohbaさんに、食事や栄養に関するさまざまなギモンにお答えいただきます。今回は、コンビニで食べ物を買う際の注意点を中心に、多くの市販品に使われている添加物についても伺いました。
ポイントまとめ
- 500kcalで脂質10g以内が目安
- 生野菜は硬いので、温野菜やとろろを中心に
- おでんは牛すじ、こんにゃく、ごぼう天に注意
- デザートは増粘多糖類と寒天に注意、ヨーグルト系と和菓子は比較的安心
Q:コンビニで食べ物を買う際の注意点は?
食品ごとについている「栄養成分表示」を見る癖をつけましょう。500kcal程度で脂質が10g以内であればバランスが良いと言えます。脂質は1gにつき9kcalあるので、500kcalであれば5分の1の脂質量なので、脂質を20%以下に抑えられます。それくらいであれば、バランス良く栄養が取れます。
絶対にNGなのは、揚げ物とエネルギーバー(栄養バー、エナジーバーなどとも呼ばれる)です。揚げ物はレジ横のホットショーケースの誘惑がありますが控えましょう。エネルギーバーは、少量で高カロリーなので、体の負担になります。飲み物に関しては、炭酸や牛乳 、エスプレッソのような濃いコーヒーは控えた方が良いと思います。
野菜を選ぶ際は、生野菜やオクラのような種のあるものはできるだけ控え目にして、「温野菜」や「とろろ」を中心に選びましょう。これらは食物繊維が入っていますが、比較的おなかに優しいです。「お豆腐」も良いと思います。
「おでん」も比較的安心ですが、牛すじ、こんにゃく、ごぼう天は避けるようにしてください。また、IBDではそこまで気にする必要がないかもしれませんが、塩分過多になりやすいので、高血圧の方には注意していただいています。練り物も出汁も塩分が多いんです。ですから、汁を全部飲み干すようなことは控えた方が良いと思います。
デザートは寒天と増粘多糖類に注意してください。特に増粘多糖類は、おなかで溶けません。どちらも寛解期であればそこまで神経質になる必要はありませんが、取り過ぎには注意してくださいね。
IBDで安心と思われがちなゼリーはゼラチンのものであれば安心ですが、ゼラチンは溶けやすく扱いにくいため、市販されているゼリーは、ほとんどが寒天で作られたものか、増粘多糖類が含まれているものです。増粘多糖類は、アイスやガムにも含まれています。デザートで比較的安心なのは、ヨーグルト系や、こしあんなどを使った和菓子です。
※患者さん個々人の状況によって食べられるもの・食べられないものが大きく異なるため、記事の内容が全員に該当するわけではありません。医師や栄養士など、専門家によく相談しましょう。
(IBDプラス編集部)
監修者プロフィール
管理栄養士
Izumi Ohba
病院栄養士、調理師養成専門学校教員などを経て、現在は介護福祉施設栄養士。家族がIBD患者。得意分野は嚥下調整食。簡単で、すぐできて、おいしいレシピ作りを心がけています。彩り豊かで楽しいお食事を!!IBDプラスからのお知らせ
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