【IBD食事のキホン】栄養成分情報のないお店で外食する際に気を付けることは?
ライフ・はたらく | 2023/5/2 更新
「IBDレシピ」でおなじみ、管理栄養士のIzumi Ohbaさんに、食事や栄養に関するさまざまなギモンにお答えいただきます。今回は、「栄養成分情報のないお店ばかりで外食に行けない」というお悩みを解消すべく、すぐにできる対処法やコツを伝授。まずは、家族やパートナーなど気兼ねしない人と一緒に、外食を試してみませんか?
ポイントまとめ
- 時には「半分残す」という決断も必要
- 一度に全部食べないことは「リスク回避」につながる
- 低脂質に加工されたものより、自然のものを少量取ることを意識して
- 個別対応は、ダメもとでお願いしてみるとOKなことも
Q:栄養成分情報のないお店で外食する際に気を付けることは?
基本的にカレーライスやパスタなど、ワンディッシュのものは脂肪過多になりがちです。お魚をメインにした和定食のようなものが比較的安心ですが、一緒についてくる生野菜サラダや、こんにゃくやきのこの入った煮物や小鉢の食物繊維が心配という方もいると思います。
このように、全て安心というメニューはなかなか無いと思うので、半分残すとか、自分で量を調整することも大切です。家族と一緒であればシェアできますし、食べきれなかったものを持ち帰りできるか聞いてみるのも良いでしょう。持ち帰りが可能ということであれば、お店で半分食べて、残り半分は持ち帰って家で食べるというのも良い選択だと思います。「一度に全部食べない」というのは、リスク回避にもつながります。
また、最近では食物アレルギーへの対応が一般的になりつつあり、その流れで個別対応が可能なお店が増えてきました。同じメニューでも小・中・大とサイズを選べたり、ミルクを低脂肪乳に変更できたりしますよね。ただ、低脂肪乳は牛乳を加工して作っているので、添加物が気になる方は自然のものを取ったほうがいいと思います。低脂質のマヨネーズなどもありますが、脂質を抑えるために乳化剤を使っていたりします。低脂質に加工されたものを選ぶのではなく、「量を減らす」というのも一つの方法だと思います。
これ以外にも、お店によっては「サラダドレッシングを別添えにする」「サンドイッチのマヨネーズを抜く」など、お願いすれば対応してくれるかもしれません。私も先日、ハンバーグに添えてあるフライドポテトは不要と伝えたら、代わりににんじんを多くのせてくれました。このように、意外と柔軟に対応してくれたりすることもあるので、試しにお願いしてみるのも良いかもしれません。どこのお店も一人でも多くのお客さんに来て欲しいと思いますので、そのような動きが広がっていけば、食物アレルギーと同じようにIBDにも対応してくれるお店が増えていくと思います。
※患者さん個々人の状況によって食べられるもの・食べられないものが大きく異なるため、記事の内容が全員に該当するわけではありません。医師や栄養士など、専門家によく相談しましょう。
(IBDプラス編集部)
監修者プロフィール
管理栄養士
Izumi Ohba
病院栄養士、調理師養成専門学校教員などを経て、現在は介護福祉施設栄養士。家族がIBD患者。得意分野は嚥下調整食。簡単で、すぐできて、おいしいレシピ作りを心がけています。彩り豊かで楽しいお食事を!!IBDプラスからのお知らせ
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