【開催レポート】武田薬品工業 「IBDreamめし」試食イベント 5月13日

月別のイベント2022/6/8

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揚げ物、肉料理など4ジャンルでIBD患者さんの「食べたい」を叶える

製薬会社の武田薬品工業と、フードサービスを提供するエームサービスは5月13日、IBD患者さんの「食べたい!」という気持ちを叶えつつ、腸への負担が少ない夢のレシピ「IBDreamめし」の試食イベントを開催しました。

IBDreamめしは、武田薬品工業らが3月に開催したイベントのワークショップで医学生や薬学生、栄養学生が考案したものです。揚げ物、肉料理、ご飯もの、デザートの4ジャンルでレシピを作成していました(詳しくは、 【開催レポート】武田薬品工業 IBD疾患啓発イベント 3月26日をご覧ください)。どのジャンルも、食べたい気持ちを我慢した経験をお持ちのIBD患者さんは少なくないのではないでしょうか。

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今回披露されたIBDreamめしはこちら!

揚げ物のレシピは、「焼きエビクリームコロッケと唐揚げ風の揚げ物祭り」(1人分 脂質:9.9g)。「我慢せずにおいしく食べられて、友人や家族と一緒に楽しい時間を過ごしてほしい」との思いから考案したそうです。エビクリームコロッケは、ベシャメルソースを豆乳や無脂肪牛乳で代用する、唐揚げは、鶏肉の皮を取り、揚げるのではなく少量の油で焼く、など脂質を抑える工夫が加えられています。

肉料理は、「セッカル~色とりどりの~タッカルビ風」」(1人分 脂質:8.6g)で、韓国料理として人気のチーズタッカルビをIBD患者さんが食べやすいようアレンジ。お肉は大豆ミートを使用し、辛さを抑えています。お好みでバルサミコ酢を加えると味の変化が楽しめる工夫も。

ご飯ものは、「とろとろ卵の和風ロコモコ丼」(1人分 脂質:9.7g)です。ハンバーグに皮を取り除いた鶏むね肉や豆腐を使用したり、デミグラスソースを照り焼きソースにしたりすることで脂質を抑えています。

デザートのレシピは「富士山ケーキもっちりカヌレ仕立て」(1人分 脂質:4.9g)。ホットケーキミックスを活用することで脂質を抑えつつ、カヌレの食感や独特な形にもこだわったそうです。

イベントではまた、エームサービスのオリジナルレシピとして「おなかもこころも大まんぞく! トマトクリームパスタ」も披露。クリームパスタは脂質が多いため、食べるのを制限しているというIBD患者さんが安心して食べられるよう、脂質は4.0g(1人分)にまで抑えています。

イベントでは編集部も5つのメニューを試食しました。栄養価、味、見た目すべてに妥協のない、まさに「Dreamめし」。レシピを考案した学生の「IBD患者さんが食事を楽しめるように」という思いを感じることができました。

外食をしやすい環境の整備に期待

同日のイベントでは、管理栄養士の太田裕子先生(北里大学病院 栄養部)と、医師で潰瘍性大腸炎患者の石井洋介先生(おうちの診療所中野 院長、日本うんこ学会 会長)、イラストレーターでクローン病患者のカメダさんが登壇。食事をテーマにトークセッションを行いました。

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IBD患者さんの食事制限について太田先生は、「インターネット上でさまざまな情報を収集し、食べるものがなにもないと思ってしまう患者さんもいる」と問題視。食事制限の有無や程度は患者さんによって異なるとした上で、「炎症が強いときは食事に配慮をしてほしいが、落ち着いているときはそこまで食事制限をしなくても大丈夫なケースも多い。もっと食事を楽しむことができる」と話しました。

これについて石井先生は、「人間を“生物体”としてみた場合は、厳格な食事制限を行う方がよいかもしれないが、食事制限が多すぎると、友人との食事を楽しめないなど“生活体”としてよいとは言えないのではないか」と医師ならではの視点で指摘。人生の中心は病気ではないことを強調しました。

石井先生はまた、「医療従事者はアドバイスとして少し食事に気をつけるようにと患者さんに声をかけることがあるが、患者さんは医療従事者の意図以上に言葉を厳しく受け取ってしまうことが多い」と話しました。

カメダさんは外食への不安について、「家で食べるのと違うのは、トイレに自由に行けないというところにもある」と吐露。「奥まった席だと、トイレに行くときにみんなを押しのけて行かなければいけない」と説明し、「今では恥ずかしいと思うことなく、「トイレに近い席に座りたい」と周囲に言えるようになったが、特に思春期では周囲に伝えることが難しい場合もある」と話しました。

太田先生は、「外食は脂質がたくさん含まれる料理が多く、ハードルが高いと感じている患者さんもいるのではないか」と指摘。その上で、「IBD患者さんが安心して食べられるメニューを扱っているとうたうお店が増えたり、気軽にメニューの変更ができたりして、外食をしやすい環境が整うとよい」と“フードダイバーシティ”(食の多様性)への対応が広まることに期待を寄せました。

カメダさんや太田先生の発言を踏まえ石井先生は、「私たちIBD患者は食事に関して“マイノリティ側”で、病気や食事の問題について打ち明けられない人もいる」と強調。「マイノリティ側がカミングアウトする必要なく、食べられるメニューを選ぶことができる環境を社会でつくっていくべきだ」と求めました。IBDだけでなく、アレルギーや腎臓病などさまざまな病気を抱える方が増えており、ますますフードダイバーシティが必要とされる時代だとし、「今から先進的な取り組みを社会全体で行っていくことが望ましい」との考えを述べました。

イベントで披露されたレシピは、お家でも楽しめるよう、武田薬品工業のWebサイトで公開されているそうですよ。ご家族やご友人と一緒に食事を楽しむきっかけのひとつにしてみてはいかがでしょうか。

(IBDプラス編集部)

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