腸内細菌がヒトの行動や性格に影響を与えるということについて、どのようにお考えですか?

腸には迷走神経があり、脳とつながっています。また、腸と脳はホルモンでもやり取りをしています。このため、腸と脳は互いにやり取りをしており、これを「腸脳相関」と呼びます。

動物実験では、若いマウスから老いたマウスに便移植を行うと、老いたマウスの認知機能と免疫力が改善したとの報告があります。また、自閉症と腸内細菌叢の関連が指摘され、便移植の治療効果についての報告があります。腸脳相関の研究が進むと、性格や行動などが腸内細菌の影響を受けていることが、さらに明らかになっていくと思われます。

(IBDプラス編集部)

石川大先生
順天堂大学 消化器内科 准教授
石川大先生
2001年 岩手医科大学医学部卒業、順天堂大学医学部附属順天堂医院研修医
2004年 順天堂大学医学部消化器内科学講座入局
2009年 米国Case Western Reserve University, IBD Research Center留学
2011年 順天堂大学大学院医学研究科修了博士(医学)
2011年 順天堂東京江東高齢者医療センター消化器内科学助教
2014年 順天堂大学医学部附属順天堂医院消化器内科学講座助教
2016年 順天堂大学医学部附属順天堂医院消化器内科学講座准教授

〈資格・所属学会〉
医学博士
日本内科学会(認定医)
日本医師会(認定産業医)
日本消化器病学会(専門医・指導医)
日本消化器内視鏡学会(専門医・指導医)
日本炎症性腸疾患学会
消化器免疫学会
国際粘膜免疫学会
日本消化器病学会(関東支部評議員)

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