オンボー、活動期潰瘍性大腸炎の「在宅自己注射」が保険適用

ニュース2024/6/10

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在宅自己注射の保険適用とともに処方日数制限も解除

日本イーライリリー株式会社と持田製薬株式会社は6月3日、ヒト化抗ヒトIL-23p19モノクローナル抗体製剤「オンボー(R)皮下注100mg オートインジェクター」、「オンボー(R)皮下注100mg シリンジ」(一般名:ミリキズマブ(遺伝子組換え)、以下、オンボー皮下注)について、在宅自己注射指導管理料の対象薬剤として同年6月1日より在宅自己注射が保険適用になったと発表しました。

オンボーは、大腸粘膜の炎症に関与するサイトカインであるインターロイキン(IL)-23を阻害するヒト化IgG4モノクローナル抗体。IL-23はp19とp40という2つの部分から構成されていますが、オンボーは、そのうちp19のみにくっついてIL-23を阻害する、潰瘍性大腸炎の治療薬として世界初の「抗IL-23p19モノクローナル抗体製剤」です。

p40には結合しないため、IL-23とIL-23受容体との相互作用のみを阻害して炎症性サイトカインの発生を抑制します。

日本において、点滴静注製剤は「中等症から重症の潰瘍性大腸炎の寛解導入療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)」、皮下注製剤は「中等症から重症の潰瘍性大腸炎の維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)」を効能または効果として2023年3月27日に製造販売承認を取得し、2023年6月21日に発売されました。なお、2024年6月1日より処方日数制限は解除されました。

通院にかかる時間・交通費、病院の待ち時間などの負担軽減に期待

オンボー皮下注は、既存治療で効果不十分な中等症から重症の潰瘍性大腸炎の維持療法に使用される皮下投与製剤です。これまでは4週間隔で通院して医師に皮下注射をしてもらう必要がありましたが、処方日数制限の解除と今回の保険適用に伴い、医師が妥当と判断した患者さんについては、十分な説明およびトレーニングを受けた上で、在宅での自己注射が可能になります。

これにより、患者さんの通院にかかる時間や交通費、医療機関での待ち時間などの負担が軽減されます。両社は「今後も本剤を通じて患者のQOL向上に貢献していく」と述べています。

(IBDプラス編集部)

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