IBDの治療に有用な新しい抗炎症メカニズムを解明

ニュース2018/6/22 更新

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新しいIBD治療薬として開発中の「E6007」

原因が解明されていないIBDは、いまだ完治のための治療法がなく、新たな作用メカニズムをもつ経口薬の登場が求められています。

そんな中、筑波大学 生存ダイナミクス研究センター(TARA)の深水昭吉教授らの研究グループ、およびエーザイ株式会社と、その消化器事業子会社であるEAファーマ株式会社が、IBDの治療に有用な新規抗炎症メカニズムを解明したと発表しました。

IBDモデルマウスで、抗炎症効果が明らかに

現在エーザイとEAファーマは新たなIBD治療薬として、白血球の接着分子であるインテグリンの活性化阻害作用をもつ低分子化合物「E6007」を開発中です。同研究グループはこのE6007の類縁体である「ER-464195-01」を用い、バイオマーカーという技術を使って、抗炎症作用が発現するメカニズムの解明を試みました。

その結果、潰瘍性大腸炎(UC)の大腸病変部位で、白血球の接着・浸潤に関係する「カルレティキュリン(CRT)とインテグリン(ITGA4)の相互作用」が増加すること、この相互作用を「ER-464195-01」が抑制することを発見。さらに「ER-464195-01」をIBDモデルマウスに経口投与したところ、はっきりとした抗炎症作用を示しました。

今回の共同研究により、新たなIBD治療薬として開発中の「E6007」の価値向上と開発の加速化が期待されると、研究グループは述べています。

(IBDプラス編集部)

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