オンボー、活動期クローン病患者さんの多くが臨床的寛解を長期維持

ニュース2025/2/27

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オンボーの治療効果を2年間にわたって評価

米イーライリリー社は、中等症~重症の活動期クローン病(CD)の治療のために「オンボー(R)(一般名:ミリキズマブ)」の投与を2年間受けた患者さんの大多数が、長期にわたり臨床的寛解および内視鏡的改善を維持したと発表しました。

オンボーは、ヒト化抗ヒトIL-23p19モノクローナル抗体で、現在、中等症~重症の活動性CDの成人患者さんを適応として、日本を含む世界44か国で承認されています。今回、オンボーの長期的な影響を検討する目的で「VIVID-2試験」が行われました。VIVID-2試験には、安全性および有効性を評価する第3相試験「VIVID-1試験」でオンボーによる治療を受け、1年時点で内視鏡的改善を達成した患者さんが参加しました。

1年時点で寛解を達成した患者さんの90%以上が2年時点でも臨床的寛解を維持

VIVID-1試験での1年間を含め合計2年間の継続投与によって、1年時点で臨床的寛解を達成した患者さんのうち、2年時点で臨床的寛解を維持した患者さんの割合は92.9%でした(クローン病活動指数(CDAI)に基づく評価)。

内視鏡的評価では87.6%が改善維持、78.6%は寛解維持

VIVID-2試験でオンボー投与を受けた患者さんのうち、内視鏡的改善(内視鏡スコア(SES-CD)がベースラインから50%以上低下)を維持した患者さんの割合は87.6%でした。さらに、VIVID-1試験の1年時点で内視鏡的寛解(SES-CDスコアが4以下で、ベースラインから2ポイント以上低下し、かついずれのサブスコアも1を越えない)を達成した患者さんのうち、2年時点で内視鏡的寛解を維持した患者さんの割合は78.6%でした。

継続投与によって臨床的/内視鏡的寛解の達成も

加えて、1年時点でCDAIに基づく評価で臨床的寛解を達成しなかった患者さんのうち、2年時点で臨床的寛解を達成した患者さんの割合は60.8%。1年時点で内視鏡的寛解を達成しなかった患者さんのうち、2年時点で内視鏡的寛解を達成した患者さんの割合は35.4%という結果でした。

長期安全性に関しては、既知のオンボーの安全性プロファイルとおおむね一致していました。

同社は今回の試験以外にもCDと潰瘍性大腸炎に対する試験を実施中で、小児患者さんと成人患者さんでオンボーの長期的な有効性・安全性を評価する試験などが行われているとのことです。

(IBDプラス編集部)

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