IBDの新しい治療薬開発を目指す、旭川医科大学発のベンチャー設立
ニュース | 2018/5/23
「長鎖ポリリン酸」のバリア機能改善効果と高い安全性に期待
まだ完治のための治療法が開発されていない炎症性腸疾患(IBD)ですが、旭川医科大学は5月16日、サッポロホールディングス株式会社が保有するIBDの治療薬候補物質・長鎖ポリリン酸の特許をもとに、カムイファーマ株式会社を設立したと発表しました。
カムイファーマはIBDなどの新薬開発を行い、まだ満足な治療法が確立されていない疾患の治療に貢献することを目指す旭川医科大学発のベンチャーです。
体に良い影響をもたらす微生物プロバイオティクス・SBL88TM乳酸菌から抽出された「長鎖ポリリン酸」が腸管上皮のバリア機能を増強し、標準治療をしても効果がみられなかったり、だんだん効きにくくなってしまう潰瘍性大腸炎に高い改善率を示すことを明らかにした同大内科学講座 消化器・血液腫瘍制御内科学分野の藤谷幹浩准教授らが2018年4月に設立しました。
同社はファンドなどから2.25億円の出資を受けており、同社はこれをもとに長鎖ポリリン酸の研究開発とともに、適応症拡大や新薬開発などに取り組んでいくそうです。
藤谷氏は「基礎・臨床研究で証明してきた長鎖ポリリン酸のバリア機能改善効果と高い安全性を次の臨床試験で再現し、一刻も早く患者のもとへ届けたい」と述べています。
(IBDプラス編集部)
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