教えて、仲瀬先生! IBDと新型コロナウイルスに関するQ&Aまとめ

3月19日に開催された「IBD YouTube座談会 vol.3」。厚労省「難治性炎症性腸管障害に関する調査研究」班のメンバーで、「JAPAN IBD COVID-19 Taskforce」のリーダーも務める札幌医科大学医学部 消化器内科学講座教授・仲瀬裕志先生にもご参加いただき、みなさんから寄せられた質問にご回答いただきました。今回は、「新型コロナウイルスとIBDに関する質問」についてご紹介します。

IBD患者さんは重症化しやすい?免疫抑制剤や生物学的製剤を使っている人のワクチン接種は?

Q 「IBD患者さんは新型コロナが重症化しやすいのでは?」というような報道を見たことがありますが、本当でしょうか?

IBD患者さんが新型コロナにかかると重症化しやすい、という事実はありません。一番良くないのは、確証のない都市伝説のような話が、あたかも事実のように広まってしまうことです。手洗いうがいなどを徹底して感染を予防することは重要ですが、変な噂に惑わされないようにしてください。

Q IBD患者さんは日常的に薬を服用している人がほとんどだと思いますが、新型コロナのワクチンは接種しても大丈夫でしょうか?ニュースにもならないし、不安に思っている人は多いと思います。

これは僕もよく聞かれます。少し前に米国のオンラインセミナーに参加しましたが、「コロナの重症化を防ぐためにも、ワクチン接種を勧める」と明言されていました。僕自身は、IBD患者さんが接種しても大きな問題は起こらないと考えています。新型コロナのワクチンとして使われている「メッセンジャーRNA(mRNA)ワクチン」は、生ワクチンではないためです。

mRNAワクチンは、新しいタイプのワクチンなので、不安を感じる方も多いかと思います。ですが、mRNAワクチンはコロナのために急きょ作られたものではなく、実は以前から注目され、着実に研究が進められていたものなのです。たくさんの研究が重ねられた末、実用化レベルに達したタイミングで、新型コロナの流行があり、新型コロナワクチンとして承認されたというわけです。

Q 免疫抑制剤や生物学的製剤を使っている場合、ワクチン接種は可能ですか?

mRNAワクチンは生ワクチンではないので、どちらを使っている場合でも、ワクチン接種は問題ないと考えます。これについては米国の医師とも話しましたが、やはり僕と同じ見解でした。

Q 新型コロナ感染を防ぐには、どうすればよいのでしょうか?

僕自身、マスクと、手洗いうがいをしているだけですが、コロナをはじめとする感染症に全くかかっていません。日常でのこまめな感染予防を意識した行動が、感染防止につながっているのだと思います。アルコール消毒も、多くの方々は、コロナが流行するまではしていませんでしたよね。みなさんが、それらを徹底するようになったおかげで、少なくともインフルエンザや普通の風邪は確実に減っていますね。

いかがでしたでしょうか?仲瀬先生のお話を聞く限り、予防策やワクチン接種に関して、IBD患者さんだけ大きく違うということは今のところなさそうですね。とはいえ、まだ収束には時間がかかりそうなのも事実です。新型コロナ感染を予防するためには、「正しく知る」ことが大切。IBDプラスでは、これからもみなさんに正しい情報をわかりやすく伝えていきます。

(IBDプラス編集部)

仲瀬裕志 先生
札幌医科大学医学部 消化器内科学講座教授
仲瀬裕志 先生
神戸大学医学部医学科卒業、京都大学大学院医学研究科内科系専攻博士課程修了および学位取得。米国ノースカロライナ大学消化器病センター博士研究員、京都大学消化器内科学産学官連携講師、同大医学部附属病院 内視鏡部 部長などを経て、2016年より現職。

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