チオプリン製剤で副作用が起こりやすいかどうかが、予めわかるように
ニュース | 2018/4/25
重い副作用が起こりやすい遺伝子変異があるかを調べるキット
炎症性腸疾患(IBD)の治療でも使用される、アザチオプリン(製品名:イムラン、アザニン)などのチオプリン製剤。日本人などの東アジア人では、チオプリン製剤を服用した患者の一部に、服用を始めて早い段階で、白血球の数が減ったり全身の毛が抜けてしまったりするなどの重い副作用が出ることがあり、注意が必要とされています。これまで、こうした副作用を事前に予測する方法はありませんでした。
東北大学は4月13日、医学生物学研究所と共同で、チオプリン製剤を投与した際に重い副作用が出るかどうかを予測する、世界初の体外診断用医薬品を開発することに成功し、製造販売の承認を取得したと発表しました。この体外診断用医薬品は、患者の血液から抽出されたゲノムDNAを使って、副作用が起こりやすい遺伝子の変異があるかを調べる「MEBRIGHT NUDT15キット」です。
研究グループは、このキットを使うことで、チオプリン製剤での治療を開始する前に、副作用が起こりやすい遺伝子変異の有無を調べることができるようになり、副作用を発症するリスクの高い患者を特定できるようになったとし、患者への最適な治療法の提供や、医療費の適正化に貢献できると期待をのぞかせています。
(IBDプラス編集部)
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