EAファーマとキッセイ薬品が共同開発中の潰瘍性大腸炎治療薬、第3相臨床試験結果を発表
ニュース | 2021/7/19
投与8週時のMayo score改善率、プラセボ群と比較して高く
EAファーマ株式会社とキッセイ薬品工業株式会社は、両社が潰瘍性大腸炎治療薬として共同開発中のAJM300(一般名:カロテグラストメチル)の国内第3相臨床試験(AJM300/CT3)の成績を第16回欧州クローン病・大腸炎会議で発表しました。
AJM300は、EAファーマが独自に創製した薬です。潰瘍性大腸炎の大腸粘膜病変部位に炎症細胞が集まってくるのを抑えることで、抗炎症作用を発揮すると考えられており、世界初の経口投与可能な「α4インテグリン阻害剤」として開発が進められてきました。その後、2021年5月27日に日本で製造販売承認申請されています。
同試験は、基本治療薬である5-ASA(5-アミノサリチル酸)製剤を用いても効果不十分または不耐だった中等度活動期の潰瘍性大腸炎患者さん203人を対象に、国内82施設で実施されました。
対象者は、AJM300服用とプラセボ(偽薬)服用のグループにランダムに分けられ、1日3回8週間服用した際の有効性の検証と、安全性の検討が行われました。その結果、主要評価項目である「Mayo score(メイヨースコア)を用いた投与8週時の改善率」は、プラセボのグループよりも、AJM300を服用したグループの方が高い結果が示されました。加えて、粘膜寛解率など複数の副次評価項目においても、統計学的に有意な改善が認められたということです。
また、AJM300を服用したグループの有害事象発現率は、プラセボのグループと同程度だったとしています。
(IBDプラス編集部)
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