免疫を抑える治療中のIBD患者さん、コロナワクチンは「追加接種」が重要

ニュース2022/10/14

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免疫を抑える治療を受けているIBD患者さん、コロナワクチンの効果はどうなる?

東北大学の研究グループは、日本人炎症性腸疾患(IBD)患者における新型コロナワクチン接種の効果を初めて明らかにしたと発表しました。

IBD治療では免疫抑制的な薬剤が用いられることが多く、開始後は長期に継続されることが一般的です。新型コロナウイルスが流行してワクチン接種の重要性が喚起されている中で、免疫抑制的な治療を受けているIBD患者さんでもワクチン接種が推奨されています。

しかし、免疫抑制的な治療によりワクチンの反応が低下する可能性が欧米から報告されています。一方、遺伝的な背景が異なるアジア人IBD患者において同様の報告はまだありません。

免疫抑制的な治療を受けている人も、3回接種後は「中和抗体あり」が99.4%に

そこで研究グループは今回、日本人IBD患者さんにおける新型コロナワクチン接種の効果を調べました。2021年3月~2022年5月までに東北大学病院に通院中のIBD患者さん409例を対象とし、新型コロナワクチン接種により誘導される抗体価を測定。国内で認可されていた2種類のメッセンジャーRNAワクチン(ファイザー社、武田薬品工業・モデルナ社)の接種前、1回接種後、2回接種後、3回接種後に、血清中のSARS-CoV-2スパイクタンパク(ワクチンがターゲットとするタンパク質)に対する抗体と、その推移を解析しました。

1回接種後に「中和抗体あり」と判定されたのは全体で25.2%に留まりましたが、2回接種後には95.1%に達しました。一方で、IBD治療薬で分けると「チオプリン製剤を使用している患者さん」では87.2%、「抗TNF抗体製剤とチオプリン製剤を併用している患者さん」では77.2%と低値でした。

しかし、3回接種後は「中和抗体あり」が全体で99.4%まで向上し、基準以下に留まったのは、抗TNF抗体製剤とチオプリン製剤を併用していた1人だけでした。

2回接種を徹底し、追加接種を行うことを推奨

新型コロナに対する免疫能は抗体だけで判断できるものではありませんが、今回の研究により、免疫抑制的な薬剤を投与している患者さんではワクチンに対する反応が低下していることが示されました。

この結果を受けて研究グループは「必要な治療を躊躇する必要はないが、治療薬によってはワクチンに対する反応が低下する可能性があるため、2回接種を徹底し、さらには追加接種を行うことが推奨される」と、述べています。

(IBDプラス編集部)

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