オンボー、活動期潰瘍性大腸炎の治療薬として承認

ニュース2023/3/30

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潰瘍性大腸炎治療薬として世界初の「抗IL-23p19モノクローナル抗体製剤」、副作用の軽減も期待

日本イーライリリー株式会社と持田製薬株式会社は3月27日、ヒト化抗ヒトIL-23p19モノクローナル抗体製剤「オンボー(R)点滴静注300mg」「オンボー(R)皮下注100mg オートインジェクター」「オンボー(R)皮下注100mgシリンジ」(一般名:ミリキズマブ(遺伝子組換え)、以下、オンボー)について、既存治療で効果不十分な中等症~重症の潰瘍性大腸炎の治療薬として、日本イーライリリーが国内における製造販売承認を取得したと発表しました。

なお、同剤の点滴静注製剤は「中等症~重症の潰瘍性大腸炎の寛解導入療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)」を、皮下注製剤は「中等症から重症の潰瘍性大腸炎の維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)」を効能または効果としています。

オンボーは、大腸粘膜の炎症に関与するサイトカインであるインターロイキン(IL)-23を阻害するヒト化IgG4モノクローナル抗体。IL-23はp19とp40という2つの部分から構成されていますが、オンボーは、そのうちp19のみにくっついてIL-23を阻害する、潰瘍性大腸炎の治療薬として世界初の「抗IL-23p19モノクローナル抗体製剤」です。この特徴により、IL-23とIL-23受容体との相互作用のみを阻害して炎症性サイトカイン(炎症物質)の発生を抑えるため、副作用の軽減も期待されます。

寛解導入は点滴静注で4週間隔3回、効果が出たら皮下注射に

今回の承認は、2つの無作為化二重盲検プラセボ対照第3相臨床試験(12週間の寛解導入試験1試験[LUCENT-1]および40週間の維持試験1試験[LUCENT-2])を含むLUCENT臨床試験プログラムの有効性および安全性の結果に基づくものです。

従来の治療、生物学的製剤、JAK阻害薬で十分な効果が得られなかった中等症~重症の潰瘍性大腸炎患者さんを対象とした寛解導入試験、寛解導入試験を完了した患者さんを対象とした維持試験の主要評価項目、便意切迫感を含む全ての重要な副次評価項目において、プラセボ(偽薬)と比較して有意差が認められたということです。

オンボーを寛解導入療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)として使用する場合は通常、成人には1回300mgを4週間隔で3回(初回、4週、8週)点滴静注します。なお、12週時に効果不十分な場合は、さらに1回300mgを4週間隔で3回(12週、16週、20週)投与することができます。また、皮下投与用製剤による維持療法中に効果が減弱した場合には、1回300mgを4週間隔で3回点滴静注することが可能です。

同剤を維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)として使用する場合は、点滴静注製剤による導入療法終了4週後から、通常、成人には1回200mgを4週間隔で皮下投与します。

(IBDプラス編集部)

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