IBDの炎症状態が睡眠の質に関連

ニュース2017/12/1

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青少年を対象とした調査

炎症性腸疾患(IBD)患者は睡眠の質が下がりがちですが、睡眠不足は炎症マーカーの増加と関連していることが知られています。しかしこれまで、青少年のIBD患者の睡眠状態に関する情報はありませんでした。スイス・バーゼル大学のメールマン氏らの研究グループは、青少年のIBD患者の主観的・客観的な睡眠状態について調査し、睡眠と炎症の関係について検討しました。

研究に参加したのは、青少年のIBD患者23例と、同年代の健康な青少年24名の、合計47名。IBD患者は寛解期グループ(14例)と活動期グループ(8例)に分けられました。睡眠状態については、主観的な睡眠障害を調べるための質問票による自己評価と、客観的な測定データ、C反応性タンパク(CRP)や赤血球沈降速度(ESR)で炎症の状態を評価しました。その結果、健康な青少年やIBD寛解期グループに比べてIBDの活動期グループでは、目が覚めやすかったり、入眠に時間がかかったりするなど、客観的にみた睡眠の質が悪く、ESRやCRPの値と主観的・客観的な睡眠状態が関連していることがわかりました。

活動期IBDの青少年患者では、炎症状態と睡眠の質が複雑に関連していたことから、研究グループは、主観的な睡眠の質の評価を、客観的な睡眠障害や炎症の指標として組み入れることで、青少年のIBD患者のケアに役立つ結果が得られるかもしれないとしています。

(IBDプラス編集部)

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