子どもがクローン病。レミケードにアザチオプリンの併用を勧められていますが心配です
医師と患者のお悩み相談 | 2024/1/24
2023年3月に診断されレミケード治療中で、半年後の内視鏡検査で「直腸に薄く炎症が残っているがS状結腸の潰瘍は治癒している」と言われました。しかし、肛門周囲の潰瘍が浅いですが治りきらないことと、レミケードの効果を持続させるためにアザチオプリンを併用していくことを提案されました。遺伝子検査では副作用が出にくい体質とは言われましたが、免疫抑制剤を10歳から飲み続けることで発がん率を高めてしまったり、二次合併症などにより、これからまだ先に人生がある子どもの体がより弱くなってしまうのではないかと心配があり、併用することに迷っています。ひとまず今の段階ではアザチオプリンは併用せず、体重が増えてきたこともあり次回8週後のレミケードの量を増やして様子を見ることになっています。
10歳くらいの子どもでもレミケードとアザチオプリンの併用をする割合は多いのでしょうか?また、10歳頃からアザチオプリンを使用することで、その後の合併症などにより通常の日常生活に支障が出るような事例も多くあるのでしょうか?併用についてマイナスと考えるより、効果維持ができるとプラスに考えるべきでしょうか?
(yukiさん お子さんがクローン病歴1年未満)
IBDに詳しい
三枝先生からの回答
お子さんがクローン病でご苦労されているとのこと、ご心配ですね。レミケードは自然に効かなくなる二次無効が知られています。よって、私も患者さんの了解を得てアザチオプリンを併用しています。アザチオプリン併用のメリットは、レミケード抗体の産性を減らしてレミケードの効果を長続きさせてくれることです。また、アザチオプリン自体にクローン病の改善効果があることです。
確かにアザチオプリンには、さまざまな副作用があると言われてきました。悪性疾患としては悪性リンパ腫、皮膚がん、そのほかにも不妊のリスクを高めるといったものがあります。しかし、日本炎症性腸疾患協会は「欧米人には確かに多いが、日本人は健康な人と比較してアザチオプリン使用しても発症リスクほぼ変わらない」といった報告をしています(おそらく人種差があると予想されています)。また、NUDT15遺伝子検査をしたか主治医の先生に確認してください。遺伝子変異があった場合は、血球減少や脱毛の副作用が高率に出ます。
ただし、悪性疾患は健康な人と同様に発症することがありますので、正確な知識を理解した上で使用に同意していただけると幸いです。私は患者さんに上記の話をして了解を得た上で、効果維持ができることをプラスと考え、使用しています。副作用が出なければ日常生活に問題はありませんし、食欲不振や倦怠感などの副作用が出た際も主治医に伝えたうえで使用を中止してもらうと、速やかに改善することが多いです。
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2003年 大和市立病院出向 内科後期研修医
2004年 北里大学東病院 消化器内科後期研修医、北里大学院入学
2008年 北里大学院卒業、学位取得。相模野病院出向
2018年 相模野病院 消化器センター部長
2018年 相模原保健所 疾病対策課
2025年 深川ギャザリアクリニック 副院長
<学会資格>
日本内科学会総合内科専門医・指導医
日本消化器病学会専門医・指導医
日本消化器内視鏡学会専門医・指導医
難病指定医
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