ストーマ閉鎖手術にともなう入院期間の目安、退院後の生活面での注意事項について
医師と患者のお悩み相談 | 2018/4/27
40代前半の婚約者がクローン病です。腸閉塞により、緊急手術でストーマ造営して約6年です。直腸機能障害という型だそうです。その後2回の手術で小腸、大腸を少しずつ切除しました。今回、検査で閉鎖手術をすることになりました。ストーマ閉鎖手術にともなう入院期間の目安、退院後の生活面での注意事項などありましたら、教えてください。(20代/女性)

B先生からの回答
消化器内科
B先生
合併症がなけれれば、1週間程度の入院です。
閉鎖後早期は頻便などの排便障害症状が強く出ますが、徐々に落ち着いてきます。
質問者さん
排便障害は、どれぐらいの期間ありますか?外出時は、オムツなども必要でしょうか。
B先生
個人差がありますし、もともとの直腸機能障害がどの程度なのかにもよります。
必ずしも便失禁を起こすとは限りません。
質問者さん
ご回答ありがとうございました!!
A先生からの回答
消化器内科
大腸の切除はどこでしょうか?術後はしばらく頻便や便失禁もあるかもしれません。しかし直腸そのものを切除していなければ、術後は時間をかけて、肛門機能は回復してきます。また専門病院であれば、肛門機能改善のための肛門括約筋運動トレーニングを積極的に指導してくれる病院もあります。入院は合併症が無ければ通常は1~2週間です。少し気になるのは、ストーマを造設し、その後2回の開腹手術を行っていますが、現在はクローン病としては緩解状態という診断でしょうか?再発させない為にも、今後の診療も重要です。
大腸は小腸とつながる部分を約5センチ位切除しています。今回のストーマ閉鎖時に、肛門近くの大腸(肛門より腹部に近い部分)に狭窄あるそうで、あわせて切除予定です。クローン病そのものは、落ち着いていますが、年末にかなり出血して2週間ほど、入院していました。今回のストーマ閉鎖は、その検査の過程で、話がでてきました。ストーマ閉鎖ができれば、本人のストレスも減ると思うのでよいことだと思うのですが、年末の出血原因が特定されていないので、私としてはなぜ閉鎖手術ができるのか不安です。
直腸に狭窄もしくは他の部位と瘻孔形成があるのかもしれません。ストーマの閉鎖よりも、こちらが今回の手術の主目的かもしれません。5-ASA製剤や免疫抑制剤以外にも、分子標的薬も使用されているのでしょうか?
いずれにしても、クローン病がコントロールされることが重要です。既に3回の開腹手術をされていますので、今後も厳重な治療戦略が必要です。ストーマの閉鎖もQOLには重要ですが、今後は可能な限り腸管の切除を避けたい所です。お大事にして下さい。
大変参考になるご回答をいただき、感謝しております。