アザニンは皮膚がんリスクがあるそうですが、野球を続けるのはNGでしょうか?
医師と患者のお悩み相談 | 2025/5/13
野球をしている息子がいます。アザニンを服用していると、皮膚がんのリスクがあるから日光に当たらないようにと薬の注意書きに記載がありました。しかし、野球をしていてもいいとのことで、キャップをかぶり長袖の練習着で首や顔の出てる部分は日焼け止めを塗ります。土日祝だけですが、6時間くらい外にいます。夏は汗ですぐ流れますし、フェイスガードマスクをして練習をしたりもしますが、走ると苦しくてつけてられません。どのようにしていけばいいでしょうか?野球は本当にしていいのでしょうか?何か気をつけた方がいいとかありましたら教えていただきたいです。
(さのちんさん お子さんがクローン病歴2年)


IBD連携専門医
三枝先生からの回答
アザニンの副作用で皮膚がんのリスクが少し高まるという報告は確かにあります。また、同じ悪性疾患のリスクとしては悪性リンパ腫があります。しかし、多くの報告は欧米からで、白色人種のデータです。日本人および黄色人種ではあまり報告がなく、人種を検討した研究が必要とされています(※)。私も担当している患者さん100人位にアザニンを内服してもらっていますが、これまでのところ悪性疾患の経験はありません。
その一方、健康な人でも過度の紫外線を浴びて日焼けすることは、皮膚がんのリスクになります。よって、スポーツなどで長時間日光を浴びる際は、紫外線予防薬の使用や、帽子、薄着の長袖の着用をお勧めします。最近では、夏用の紫外線カットの通気性の良い衣服や日焼け止めの内服薬もあります。これは私の個人的な意見ですが、過度な心配はせず、野球も続けて良いと考えます。ただし、一般的な紫外線対策が少なくとも春夏は必要です(私も夏のゴルフには長袖と日焼け止めを使用しています)。また、アザチオプリンには白血球減少などの副作用があり、免疫が過剰に落ちることがあるので、定期的な血液検査は主治医の先生にしてもらうようにしてください。
※参考文献:日比紀文ほか, IBD治療における免疫調節薬 (チオプリン製剤) の最適化, IBD Research 12(1): 12-17, 2018.
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2003年 大和市立病院出向 内科後期研修医
2004年 北里大学東病院 消化器内科後期研修医、北里大学院入学
2008年 北里大学院卒業、学位取得。相模野病院出向
2018年 相模野病院 消化器センター部長
2018年 相模原保健所 疾病対策課
2025年 深川ギャザリアクリニック 副院長
2025年 淵野辺総合病院 内科 内視鏡副室長
<学会資格>
日本炎症性腸疾患学会 IBD連携専門医
日本内科学会総合内科専門医・指導医
日本消化器病学会専門医・指導医
日本消化器内視鏡学会専門医・指導医
難病指定医
【三枝先生のIBD診療】
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