エンタイビオ皮下注、活動期潰瘍性大腸炎の維持療法として日本で承認

ニュース2023/3/29

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点滴静注製剤は潰瘍性大腸炎・クローン病ともに承認済み

武田薬品工業株式会社は3月27日、「エンタイビオ(R)皮下注108mgペン/同皮下注108mgシリンジ(一般名:ベドリズマブ(遺伝子組換え)」(以下、エンタイビオSC)について、中等症~重症の潰瘍性大腸炎さんの維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)を効能・効果として、厚生労働省より製造販売承認を取得したと発表しました。

ベドリズマブは、血液中の白血球がもつ「α4β7インテグリン」というタンパク質を狙い撃ちにする生物学的製剤です。消化管の血管とリンパ節に選択的に発現している「腸粘膜アドレシン細胞接着分子-1(MAdCAM-1)」というタンパク質に、白血球がα4β7インテグリンを介してくっつくのを邪魔します。α4β7インテグリンをもつ白血球は、潰瘍性大腸炎とクローン病における炎症に重要な役割を果たしていることが明らかになっています。つまり、ある種の白血球細胞が炎症を起こすために消化管へやって来るのを防ぐ狙いの薬です。

同剤は、中等症~重症の潰瘍性大腸炎および活動期クローン病患者さんの治療および維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)を適応として、点滴静注製剤がすでに国内承認されていました。

成人では1回108mgを2週間隔で皮下注射、時間削減や投与時の過誤などのリスク低減効果も

今回の承認は、エンタイビオSCの維持療法としての有効性および安全性を評価した国際共同第3相臨床試験であるMLN0002SC-3027試験とMLN0002SC-3030試験に基づくものです。

エンタイビオSCは通常、成人にはベドリズマブ(遺伝子組換え)として1回108mgを2週間隔で皮下注射します。皮下注射なので投与1回あたりの所要時間の削減や、投与時の過誤などのリスク低減も期待できるということです。

(IBDプラス編集部)

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