活動性クローン病に対する新たな経口薬「フィルゴチニブ」第3相試験の結果発表

ニュース2023/2/27

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CD患者さん1,374人を対象に、JAK1阻害剤「フィルゴチニブ」の安全性と有効性を検討

ギリアド・サイエンシズ株式会社は、研究開発提携契約を結んでいるガラパゴスNVが実施中の国際共同第3相試験「DIVERSITY試験」のトップライン結果を報告しました。

トップライン結果とは、臨床試験の結果が主要評価項目に達成したか否かを評価するための結果のことで、製造販売承認申請の重要な判断材料になります。

DIVERSITY試験は、世界384か所の施設で、中等症~重症の活動性クローン病(CD)患者さんで生物学的製剤治療歴がある人/無い人1,374人を対象とした第3相試験。導入療法期および維持療法期中に、JAK1阻害剤「フィルゴチニブ」を100mgまたは200mgの1日1回経口投与した場合の安全性と有効性をプラセボと比較し評価することを主要目的としています。

導入療法期では生物学的製剤での治療歴によらず「臨床的寛解」「内視鏡的改善」未達成

10週時および58週時の主要評価項目は、患者さん自身の評価や症状の訴えなどの報告に基づく「臨床的寛解」、CD簡易内視鏡スコア(SES-CD)に基づく「内視鏡的改善」としています。

その結果、導入療法期では、生物学的製剤による治療歴の有無、治療の成功/失敗にかかわらず、100mg、200mgのフィルゴチニブ1日1回投与のいずれも「臨床的寛解」「内視鏡的改善」が未達成だったということです。

維持療法期では、200mg1日1回投与で「臨床的寛解」「内視鏡的改善」達成

一方、維持療法期では、フィルゴチニブ200mg1日1回投与で主要評価項目が両方達成されました。

また今回、フィルゴチニブの安全性も確認できたとしています。

ガラパゴスは今回のトップラインデータに基づき、欧州での製造販売承認申請の見送りを決定しました。

同社は「引き続き、既承認の適応症である潰瘍性大腸炎と関節リウマチに取り組むとともに、体軸性脊椎関節炎患者を対象とした第3相試験を今年後半に開始予定だ」と、述べています。

(IBDプラス編集部)

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