赤ちゃんの皮膚状態、皮膚細菌叢に加え「腸内細菌叢」も関係している可能性
赤ちゃんの皮膚と「皮膚細菌叢・腸内細菌叢」との関係は?
よしかた産婦人科、新潟医療福祉大学、株式会社ナチュラルサイエンスを中心とした研究グループは、新生児の皮膚状態が、皮膚細菌叢および腸内細菌叢と関連があることを明らかにしたと発表しました。
新生児期の皮膚状態は、皮膚機能の発達やその後の健康に影響を与えるとされています。近年、ヒト細菌叢が皮膚疾患やアレルギー疾患に影響することが報告され注目を集めていますが、生後早期の皮膚状態との関連については、あまり報告がありませんでした。
皮膚トラブルがある赤ちゃんと無い赤ちゃんで、皮膚細菌叢・腸内細菌叢が相違
そこで研究グループは今回、生後1か月の健康な児35人(男児21人、女児14人)を対象に、新生児の皮膚状態と皮膚細菌叢および腸内細菌叢の関連性について検討しました。
皮膚観察より、「皮膚トラブルがあるグループ(11人)」と「皮膚トラブルがないグループ(24人)」に分け、皮膚細菌叢と腸内細菌叢を比較したところ、皮膚トラブルがあるグループは、皮膚の「ペプトニフィラス属」の占有率が高く、「ビフィドバクテリウム属」の占有率が低い傾向があり、腸内では「ビフィドバクテリウム属」の占有率および多様性(菌種数)が低いことがわかりました。
今回の研究成果により、新生児期の皮膚状態が皮膚細菌叢および腸内細菌叢と関連している可能性が高いことが明らかにされました。
「今後さらなる関連性の検証や、生後早期からの皮膚細菌叢・腸内細菌叢ケアを目的とした研究を行っていきたいと考えている」と、研究グループは述べています。
(IBDプラス編集部)
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