軽症のクローン病のはずなのに、生物学的製剤を使う必要はありますか?とても不安です

医師と患者のお悩み相談2026/2/13

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3か月ほど前に下血をし、1か月前にクローン病確定診断を受けました。2週間前よりペンタサ、エレンタールで治療開始、昨日の検査ではCRPは0.46から0.6に上がってはいましたが、小腸末端部に縦走潰瘍が1か所、大腸に軽い炎症があるのみで(小腸カプセルカメラ等も2か月前に検査済で、病変はその1か所のみ)、ひどくなっている感じはないとのことでした。

下痢や腹痛もほぼなくなり、落ち着いてきたかと思っていたのですが、 昨日より生物学的製剤のトレムフィア皮下注射を開始。何も知識がなく昨日は主治医に質問もしてこなかったのですが、いろいろ調べていたらすごく心配になりました。この年齢(投稿時16歳)でトレムフィアを開始することとステロイド使用をしなかったこと、軽症のように感じるのになぜ?と不安で眠れません。副作用や、長く使うと発がん性がある、など大丈夫なのでしょうか。教えて下さい。
(umiさん クローン病歴1年未満)

三枝先生

IBD連携専門医
三枝先生からの回答

クローン病は急激に悪化すると重症化するので、治療の早期にトレムフィアなどに代表される生物学的製剤など、強い治療が行われることがよくあります(トップダウン治療)。しかしクローン病の全ての治療が、強い治療が必要である必要はないと思います。症状が軽度で、経過が急に悪化してない場合は、弱い治療から開始して、悪化していくようであれば、強い治療にしても良いと思います(ステップアップ治療)。

クローン病の軽症の治療は、多くの場合、エレンタールとペンタサの内服となります。軽症の治療をして1年ほど、症状の経過観察と内視鏡で病変確認を行うケースもあります。万が一病状が悪化した際は、トレムフィアでも良いかもしれません。トレムフィアですが、治験など現時点では重症な副作用の報告はありませんし、安全性は高いかと思います。しかし、発売1年未満の新薬ですし免疫を抑える薬なので、長期使用する場合は主治医の先生と改めて話し合うのが良いと考えます。

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三枝陽一先生
淵野辺総合病院 内科 内視鏡副室長
三枝陽一先生
2001年 北里大学医学部卒業。北里大学病院 内科研修医
2003年 大和市立病院出向 内科後期研修医
2004年 北里大学東病院 消化器内科後期研修医、北里大学院入学
2008年 北里大学院卒業、学位取得。相模野病院出向
2018年 相模野病院 消化器センター部長
2018年 相模原保健所 疾病対策課
2025年 深川ギャザリアクリニック 副院長
2025年 淵野辺総合病院 内科 内視鏡副室長

<学会資格>
日本炎症性腸疾患学会 IBD連携専門医
日本内科学会総合内科専門医・指導医
日本消化器病学会専門医・指導医
日本消化器内視鏡学会専門医・指導医
難病指定医

【三枝先生のIBD診療】
淵野辺総合病院ホームページ
お問い合わせ:042-754-2222(代表)/予約センター:042-754-3271

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