アッヴィが開発中のIBD治療薬、ヨーロッパの学会で最新データを発表
ニュース | 2018/3/7
1年間の投与で、42~71%が症状改善を維持
アッヴィ合同会社は、2018年2月14日~17日にオーストリア・ウィーンで開催された第13回欧州クローン病・大腸炎会議(ECCO)で、開発中のUpadacitinibについて、クローン病患者を対象とした治験のデータを発表したことを明らかにしました。Upadacitinibは、経口のJAK1阻害薬です。炎症反応に関わっている「炎症性サイトカイン」からの情報を受けて炎症を生じさせる情報伝達回路の一部を担っている酵素「JAK」のうち、JAK1の働きを阻害して情報伝達を妨げることで、異常な炎症反応を抑える効果が期待されています。
今回発表されたのは、免疫調節薬や抗TNF-α抗体での治療で効果が得られなかったり副作用のために治療が続けられなかったりした、中等度から重症のクローン病患者を対象に、Upadacitinibの投与量を決める目的で行われた治験の、投与開始から1年間(52週)を経た時点でのデータです。Upadacitinibの投与を開始して4か月(16週)の時点で症状が改善した患者のうち、1年後(52週)も症状が改善された状態を維持していた患者の割合は42~71%でした。
さらにECCOでは、このほかにも、Upadacitinibのデータを解析した結果が発表されました。同社は、「症状の改善にとどまらず、内視鏡所見の改善も含めた、治療法の開発をこれからも続けていく」としています。(IBDプラス編集部)
(IBDプラス編集部)
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