IBDなどさまざまな病気と、腸内細菌叢の関連を明らかにする共同研究が始動
被災地復興・健康増進を目指した東北メディカル・メガバンク計画の一環
炎症性腸疾患(IBD)は原因不明の難病ですが、遺伝的な素因に加え、食事や衛生環境などの環境要因が影響し、腸内細菌への異常な免疫反応が起こって発症すると考えられています。これまでにも複数の研究で、IBD患者の腸内細菌叢では、健康な人と比べて住んでいる細菌の種類が少ないことが指摘されています。
東北大学の東北メディカル・メガバンク機構は4月12日、株式会社ヤクルトと共同で、腸内細菌叢をターゲットとした新しい病気の予防法や治療法を作り出し、予防医学的な観点で、乳酸菌飲料や発酵乳が役に立つのかを明らかにする研究を開始したことを発表しました。
東北メディカル・メガバンク計画は、東日本大震災からの復興と、個別化予防・医療の実現を目指す活動。東北大学と岩手医科大学が中心となって、被災地での医療の復興と被災者の健康増進に役立てるために、2013年から15万人規模で地域住民を追跡調査し、生活習慣などと病気の発症に関する研究を行っています。
今回の共同研究では、成人2,500人を対象に便のサンプルを集め、腸内細菌叢を解析して、IBDやがん、アレルギー疾患、肥満や精神疾患など、さまざまな病気との関連について調べる予定です。
(IBDプラス編集部)
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