ベドリズマブのIBD関連脊椎関節炎に対する効果は?
ニュース | 2018/5/9
IBD関連脊椎関節炎に対するベドリズマブの効果を検証
日本でも潰瘍性大腸炎の新しい治療薬として期待を集めるベドリズマブ(海外製品名:エンティビオ)。ヨーロッパでは、すでに承認されて実際の炎症性腸疾患(IBD)患者に対して使用されています。イタリアのVilla Sofia-Cervello病院などの研究グループは、IBDとIBDに関連する脊椎関節炎に対するベドリズマブの効果を確かめるための研究を実施。その結果を発表しました。
ベドリズマブが腸管炎症をコントロール
研究では、潰瘍性大腸炎(UC)患者79例と、クローン病(CD)患者84例にベドリズマブを投与。2か月半(10週)後と5か月半(22週)後に、腸と関節症状に治療効果が出ているかを解析しました。その結果、2か月半の時点で43.6%、5か月半の時点でも40.8%の患者が、ステロイドを使わなくても寛解状態になっていました。
また、脊椎関節炎の症状が出ていた患者のうち、ベドリズマブを投与して2か月半の時点で39.5%、5か月半の時点で45.4%の患者に、脊椎関節炎の症状に対する治療の効果が出ていました。さらに、腸の症状に対して治療効果が感じられていると、関節の症状への治療でも効果が出ることもわかりました。
研究グループは、関節症状の改善も腸管の炎症がコントロールされたことに付随すると考えられるとし、ベドリズマブのIBD症状に対する治療効果のさらなる解明が期待されると述べています。
(IBDプラス編集部)
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