ヤクルトが腸内細菌叢に関する共同研究助成プログラムをネイチャー・リサーチと共に開始
腸内細菌叢の臨床研究の進展を目標に
株式会社ヤクルト本社は7月26日、ネイチャー・リサーチと共同で、腸内細菌叢の研究を対象とした研究助成プログラム「The Global Grants for Gut Health」を開始すると発表しました。
近年、腸内細菌叢が健康や疾病において果たす役割を示す研究成果が増えています。今回のプログラムは、ヒトの健康に対する腸内細菌叢の影響に関する基礎から臨床の研究を進展させることを目的としています。募集開始は2018年8月を予定しており、募集から選考、そして1年間の研究期間を経て、報告までを1周期とします。合格者には1周期に最大3件で、1件当たり10万USドルの研究助成金が支給されます。
炎症性腸疾患などにまつわる研究を世界中から募集
プログラムの対象者は、世界各地の大学、研究機関またはその他の非営利組織に雇用されている研究者。また、専門職学位または研究学位(博士に相当)を保持し、少なくとも学位取得後、5年以上の研究経験を有する人です。
申請対象となる研究領域は、ヒトの腸内細菌叢の構造、機能、調節、多様性、腸管免疫への腸内細菌叢のかかわり、肥満、炎症性腸疾患および過敏性腸症候群などの炎症性および代謝性疾患における腸内細菌叢と栄養素の役割、脳腸相関における腸内細菌叢の役割などです。
申請された研究は、腸内細菌叢研究の分野で世界的に著名な研究者で構成された選考委員が評価。この選考委員たちは、同分野に造詣の深いネイチャー・リサーチの編集メンバーによって推薦されるそうです。合格者は、選考委員により、独創性、重要性、科学的品質などの基準に基づいて決定されます。なお、申請に関する詳細は、8月にプログラム専用WEBサイトにて公開が予定されています。
このような研究助成が今後増えることで、IBDをはじめとする病気の原因の解明に、また一歩近づくことが期待されます。
(IBDプラス編集部)
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