IBD治療でも使用されるアザチオプリンが自己免疫性肝炎の治療でも使用可能に
ニュース | 2018/8/8
免疫調節薬イムランとアザニンの保険適用認める
厚生労働省は7月27日、炎症性腸疾患(IBD)でも免疫調節薬として広く使用されているイムランとアザニン(一般名:アザチオプリン)について、「自己免疫性肝炎」への投与に対して保険適用を認める通知を発出しました。
これは、同日開催された薬事・食品衛生審議会医薬品第一部会において、イムランとアザニンの適応外使用にかかる公知申請についての事前評価が行われ、公知申請を行っても差し支えないとの結論が得られたことを受け、発表されたものです。発表されたのは「公知申請に係る事前評価が終了した医薬品の保険上の取扱いについて」という通知で、事前評価を受けた医薬品の用法・用量や追記される注意喚起、適応外使用についての取り扱いが説明されています。
「ドラッグ・ラグ」の解消を目的とした公知申請
公知申請とは、お薬の承認事項の一部を変更する承認申請方法のひとつ。海外で一定の承認・使用実績や安全性が認められている薬剤に対し、特例ルールとして、臨床試験が免除され、承認可能となるものです。薬事・食品衛生審議会の事前審査が必要となる場合と、事前審査なしで行う場合とがあります。
この制度は、日本の医薬品の承認が欧米などと比べて遅く、国内ではまだ承認されていないお薬を患者が使用したいと思っても使用できない「ドラッグ・ラグ」の解消することを目的としています。
今回のイムランとアザニンもこの公知申請に基づいて、保険適用が認められました。なお、使用に際しては「副腎皮質ステロイドとの併用を考慮すること」、「治療効果が認められた際には効果を維持できる最低用量まで減量することを検討すること」、「6ヵ月投与しても治療効果があらわれない場合には、投与継続の要否を検討すること」などの注意が記されています。
(IBDプラス編集部)
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