全国の男女300人を対象に行った「おならに関する意識調査」の結果を発表

ニュース , 腸内細菌を学ぶ2023/6/9

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約3割が「おならと腸内環境が関係している」と考えている

ビオフェルミン製薬株式会社は、全国の20~69歳の男女300人(男性:150人、女性:150人)を対象に「おならに関する意識調査」を実施し、その結果を発表しました。同調査は、2023年1月に「おならについての理解度と関心度を知る」ことを目的として、インターネットアンケート調査で行われたものです。

「ご自身の腸内フローラや腸内環境が気になりますか?」という質問に対して「はい」と回答した145人に理由を聞いたところ、最も多かったのは「便秘が気になるから」(49.0%)でした。「おならが気になるから」という回答は26.2%で約3割の人がおならと腸内環境が関係していると考えていることがわかりました。

「おならが出る原因は何だと思いますか?」という質問で最も多かったのは「ガスが発生しやすい食べ物(いも類など)の影響」(37.3%)、続いて「腸内環境が悪化することでガスが生じるため」(32.7%)、「腸内の悪玉菌が増えているから」(30.3%)となり、食べた物や腸内環境が原因と考える人が多いことがわかりました。

おなら対策は多くが「特にない」と回答、対策法がわからず対処できていない可能性

「おならが出るのを我慢したことはありますか。それはどのような場面ですか?」という質問で最も多かったのは「人が多い空間」(34.7%)で、そのうち女性は「人が多い空間」(36.0%)、「電車・バスの中」(32.0%)、「静かな空間」(31.3%)と答えたのに対し、男性は「特にない」(34.0%)と答えた人が最も多いことがわかりました。

おなら対策で気をつけていることは「特になし」(58.3%)が多く、それ以外の回答にもばらつきが見られたことから「対策方法が分からず対処できていない可能性が高い」ことなどがわかったとしています。

おならは腸を育てた結果の産物で悪いものではない。自分に合った食物繊維を

これらの結果を受けて、同調査の監修者である広島大学病院副病院長 感染症科教授の大毛宏喜先生は以下のようにコメントしています。

おならの元となるのは、飲食する際などに口から飲み込む空気と、腸内細菌が食物繊維を餌として発酵する過程で発生するガスなどが混ざったもの。空気の成分は酸素が約2割、窒素が約8割だが、窒素は吸収されないため、げっぷなどで体外に出さない限り腸まで運ばれおならの元となる。

腸内細菌の活動で発生するガスの 99%が無臭、においの元になるのは残り1%のガス。においの元になる成分として代表的なのが「硫化水素」だ。音が出ないいわゆる「すかしっぺ」と大きな音のおならでは、後者の方がにおいが控えめなイメージがある。これは飲み込んだ窒素の割合が多いため、においが少ないと考えられる。

腸内細菌が食べ物を発酵する過程でおならは発生するが、この発酵は腸の粘膜を育てるために必要な過程でもある。便やおならは腸を育てた結果の産物であり、悪いものではない。腸を上手に育てると体のさまざまなことに良い影響を与えることがわかってきている。腸を育てるためには、自分に合った食物繊維を取り、おなかの中に良い菌を良い状態で保っておくことが大切だ。

一方、「大腸がん」は女性の死因第1位、男性の死因第2位(2021年)となっているが、早期発見できれば治癒の可能性が高くなる。便やおなら、おなかの不調で違和感があるときは、内視鏡検査を受けるきっかけにして欲しい。

(IBDプラス編集部)

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