ウパダシチニブ、活動性クローン病に対する1日1回経口薬として米国FDAが承認

ニュース2023/6/15

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内視鏡的改善と臨床的寛解の達成率、プラセボ群上回る良好な結果を示す

米アッヴィ社は6月9日、ウパダシチニブについて、1種類以上のTNF阻害剤で効果不十分または不耐容であった中等症~重症の活動性クローン病の成人患者さんに対する治療薬として、米国食品医薬品局(FDA)より承認されたと発表しました。

今回の承認は、2つの寛解導入療法試験(U-EXCEED/U-EXCEL試験)ならびに維持療法試験(U-ENDURE試験)から得られたデータに基づくものです。これらの試験における主要評価項目および主な副次評価項目について、ウパダシチニブ群(寛解導入療法試験:45mg、維持療法試験:15mgおよび30mg)は、プラセボ群と比較して統計学的に有意な差を認めました。

12週時に内視鏡的改善を達成した患者さんの割合は、U-EXCEED/U-EXCEL試験においてウパダシチニブ45mg群でそれぞれ34%および46%であったのに対し、プラセボ群では3%および13%でした。また、U-ENDURE試験において52週時に内視鏡的改善を達成した患者さんの割合は、ウパダシチニブ15mg群および30mg群でそれぞれ28%および41%であったのに対し、プラセボ群では7%でした。

そして、12週時に臨床的寛解を達成した患者さんの割合は、U-EXCEED/U-EXCEL試験において、ウパダシチニブ45mg群でそれぞれ36%および46%であったのに対し、プラセボ群では18%および23%でした。また、U-ENDURE試験において52週時に臨床的寛解を達成した患者さんの割合は、ウパダシチニブ15mg群および30mg群でそれぞれ42%および55%であったのに対し、プラセボ群では14%でした。

2週時の早期臨床的改善・ステロイド不使用での臨床的寛解もウパダシチニブ群が上回る

U-EXCEED/U-EXCEL試験では、CDAIに基づく臨床的改善は2週時という早い段階で認められ、2週時に臨床的改善を達成した患者さんの割合は、プラセボ群と比較して、ウパダシチニブ群で上回りました。

また、U-EXCEED/U-EXCEL試験でベースライン時にステロイドを使用していた患者さんのうち、12週時までにコルチコステロイド不使用での臨床的寛解を達成した患者さんの割合は、プラセボ群でそれぞれ11%、13%だったのに対し、ウパダシチニブ群ではそれぞれ30、40%と上回りました。UENDURE試験において、コルチコステロイド不使用での寛解を達成した患者さんの割合は、プラセボ群が14%だったのに対し、ウパダシチニブ15mg群および30mg群ではそれぞれ42%、53%と上回りました。

今回の適応は、消化器疾患領域、リウマチ領域、皮膚疾患領域におけるウパダシチニブの7番目のFDA承認となります。

(IBDプラス編集部)

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