活動期潰瘍性大腸炎の維持療法として「エンタイビオ皮下注」発売

ニュース2023/9/6 更新

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維持期に皮下投与と点滴静注の2通りの投与が可能に

武田薬品工業株式会社は6月19日、中等症~重症の潰瘍性大腸炎患者さんの維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)を効果・効能として、「エンタイビオ(R)皮下注108mgペン/同皮下注108mgシリンジ(一般名:ベドリズマブ(遺伝子組換え)」(以下、エンタイビオSC)を発売したと発表しました。

ベドリズマブは、血液中の白血球がもつ「α4β7インテグリン」というタンパク質を狙い撃ちにする生物学的製剤です。消化管の血管とリンパ節に選択的に発現している「腸粘膜アドレシン細胞接着分子-1(MAdCAM-1)」というタンパク質に、白血球がα4β7インテグリンを介してくっつくのを邪魔します。α4β7インテグリンをもつ白血球は、潰瘍性大腸炎とクローン病における炎症に重要な役割を果たしていることが明らかになっています。つまり、ある種の白血球細胞が炎症を起こすために消化管へやって来るのを防ぐ狙いの薬です。

同剤は、中等症~重症の潰瘍性大腸炎さんの維持療法としての有効性および安全性を評価した国際共同第3相臨床試験であるMLN0002SC-3027試験とMLN0002SC-3030試験をもとに、2023年3月27日に製造販売承認を取得しています。

同社は「エンタイビオSCの発売により、維持期においては皮下投与と点滴静注の2通りの投与が可能となった。患者さんごとに最適な投与方法を選択できるようになり、これまで以上に多くの患者さんに貢献できることを大変うれしく思う」と、述べています。

(IBDプラス編集部)

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