成人の活動期クローン病治療薬として「トレムフィア」を承認申請

ニュース2024/8/21

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トレムフィア、活動期潰瘍性大腸炎に続いてクローン病でも

ヤンセンファーマ株式会社は8月9日、トレムフィア(R)(一般名:グセルクマブ〈遺伝子組換え〉)について、成人の中等症~重症のクローン病(既存治療で効果不十分な場合に限る)の治療薬として、製造販売承認申請したと発表しました。

トレムフィアは、インターロイキン(IL)-23のp19サブユニットに選択的に結合し、IL-23受容体との相互作用を阻害するヒト型モノクローナル抗体。IL-23は、炎症性疾患の病態形成に重要な役割を果たしています。同剤は国内では、2018年3月に既存治療で効果不十分な尋常性乾癬、乾癬性関節炎、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症、さらに同年11月に既存治療で効果不十分な掌蹠膿疱症の治療薬として承認を取得しています。また、今年4月に成人の中等症~重症の潰瘍性大腸炎に係る製造販売承認も申請しています。

今回の申請は、国際共同第3相GALAXI試験、GRAVITI試験および国内CRD3003試験の結果に基づくものです。GALAXI 2/3試験は、クローン病におけるプラセボおよびウステキヌマブに対する有効性を検証した初めての二重盲検直接比較試験です。トレムフィアは、それぞれの試験の2種類の維持用量(100mg 8週間隔皮下投与および200mg 4週間隔皮下投与)の有効性において、プラセボに対する優越性が示されました。また、両試験を併合した解析結果では、多重性を調整した内視鏡的有効性においてウステキヌマブに対する優越性が示されました。

クローン病において皮下注射か点滴かを選択できる唯一のIL-23阻害薬となる可能性

また第3相GRAVITI試験は、成人の中等症~重症の活動期クローン病患者さんを対象に、トレムフィアによる皮下注導入療法を検証した試験です。同試験では、12週目の臨床的寛解および12週時の内視鏡的反応において、統計学的に有意かつ臨床的意義のあるアウトカムを示し、共主要評価項目を達成しました。さらに12週時、24週時、48週時において、同剤はプラセボと比較し、多重性を調整した全ての評価項目を達成しました。

同社は「両試験の結果は、トレムフィアがクローン病において、皮下注導入療法と静脈内導入療法という2つの選択肢を提供する唯一のIL-23阻害薬になる可能性を示すものだ」と、述べています。

(IBDプラス編集部)

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