クローン病治療などに関わる細胞治療薬の特許ポートフォリオを取得-サンバイオ
ニュース | 2018/9/5
抗炎症機能を増強した間葉系幹細胞「MSC2」
サンバイオグループは、間葉系幹細胞由来の細胞治療薬に関する特許ポートフォリオを取得したと発表しました。
この特許ポートフォリオは、米・テュレーン大学で研究を行っていたアリーン・ベタンコート博士によって発明されたもの。間葉系幹細胞の細胞膜上に存在する特定のToll様受容体(TLR)を刺激することで、間葉系幹細胞の特徴である安全性と忍容性を維持したまま、抗炎症機能を増強する技術および炎症機能を増強する技術に関するものです。この技術により得られる抗炎症機能を増強した細胞(MSC2)と、炎症機能を増強した細胞(MSC1)は、通常の間葉系幹細胞と比較して「障害部位への遊走性が高い」、「均質性が高い」という特徴を有しており、高い安全性と有効性が期待できるといいます。
高い抗炎症作用をもつMSC2は、クローン病、関節リウマチ、糖尿病性神経障害などの炎症性疾患と、視神経炎、多発性硬化症やクラッベ病などの脱髄疾患に対する治療薬としての開発が期待されており、各疾患モデル動物での非臨床試験が進んでいます。また、炎症機能を高めた、MSC1は腫瘍の成長を減衰させることが非臨床試験で確認されており、がん治療薬としての開発が期待できるとしています。
同社は「これまで培ってきた間葉系幹細胞に関するノウハウを活かして、本特許ポートフォリオに基づく新たな細胞薬の開発に取り組んでまいります」と述べています。
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