クローン病です。「アレルゲン舌下免疫療法」は受けても問題ないですか?

医師と患者のお悩み相談2025/11/5 更新

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娘が2024年8月にクローン病と診断されました。現在、アダリムマブ2週間毎、ペンタサ、ミヤBMを内服しています。数年前からアレルギー性鼻炎で、症状が酷い時、抗アレルギー薬を服用しています。先日、耳鼻科受診した際に、アレルゲン舌下免疫療法を勧められましたが、「免疫」というワードに、どうしたら良いものかと悩んでいます。アドバイスを頂けますと幸いです。よろしくお願いします。
(まめたさん 娘さんがクローン病歴1年)

三枝先生

IBD連携専門医
三枝先生からの回答

確かに、アダリムマブ治療中の免疫抑制状態で、免疫舌下療法をするのは良いか悩みますね。個人的な見解にはなりますが、アレルゲン舌下免疫療法は、アレルゲンを少量ずつ舌下に投与することで、免疫の過剰反応を徐々に抑えていく治療法です。そのため、免疫抑制下ではうまく免疫反応が働かず、十分な効果が得られにくいのではないかという印象を持っています。つまり、「アレルゲン舌下免疫療法を受けること自体は可能だけれど、効果としてはあまり期待できず、それよりも点鼻薬などで局所的に炎症を抑える方が現実的かもしれない」といったところでしょうか。一度、耳鼻科の先生とクローン病の主治医の先生との間で相談してもらうのが良いと思います。

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三枝陽一先生
淵野辺総合病院 内科 内視鏡副室長
三枝陽一先生
2001年 北里大学医学部卒業。北里大学病院 内科研修医
2003年 大和市立病院出向 内科後期研修医
2004年 北里大学東病院 消化器内科後期研修医、北里大学院入学
2008年 北里大学院卒業、学位取得。相模野病院出向
2018年 相模野病院 消化器センター部長
2018年 相模原保健所 疾病対策課
2025年 深川ギャザリアクリニック 副院長
2025年 淵野辺総合病院 内科 内視鏡副室長

<学会資格>
日本炎症性腸疾患学会 IBD連携専門医
日本内科学会総合内科専門医・指導医
日本消化器病学会専門医・指導医
日本消化器内視鏡学会専門医・指導医
難病指定医

【三枝先生のIBD診療】
淵野辺総合病院ホームページ
お問い合わせ:042-754-2222(代表)/予約センター:042-754-3271

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