寛解期IBD患者を悩ませる疲労感、免疫状態が影響している?
ニュース | 2017/10/25
疲労を感じているIBD患者と感じていない患者で、免疫状態に違い
寛解期の炎症性腸疾患(IBD)患者のなかに4割程度、疲労感に悩まされている人がいます。脳と免疫システムには双方向的な情報伝達があり、免疫系の活動が活発になると脳が疲労を感じやすいのではないかと考えられています。しかしこれまで、疲労感のあるIBD患者とない患者で、免疫状態に違いがあるのかは、明らかにされていませんでした。
オランダ・エラスムス大学医療センターは、寛解期にあるIBD患者が疲労を感じているかどうかと、疲労を感じている患者・感じていない患者それぞれの免疫の状態を調査しました。研究には、疲労を感じている患者55人、感じていない患者29人が参加。質問票による疲労状態のほか、血液検査で免疫システムから分泌される複数のたんぱく質(サイトカイン)を測定しました。
その結果、疲労を感じている患者は感じていない患者に比べ、免疫が慢性的に活動状態で、免疫系のTh1細胞がTh2細胞と比べて過剰に働いていることがわかりました。今後、疲労と免疫状態の関連がさらに明らかになれば、IBDと関連した疲労感を軽減する治療法の開発などにつながることが期待されます。
(IBDプラス編集部)
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