田舎と都会、IBDの発症率に違いはある?
ニュース | 2017/9/22
都会暮らしは田舎暮らしよりIBDを発症しやすい
炎症性腸疾患(IBD)が発症する原因はよくわかっていませんが、田舎育ちか都会育ちか、子どもの頃の環境がIBDの発症率と関係しているという研究が、カナダから報告されました。
研究では、カナダの4つの州でIBDと診断された患者を、「田舎暮らし」と「都会暮らし」に分け、その後のIBD発症率を検証しました。10万人あたりのIBD発症率を比べると、「都会暮らし」は33.16人/10万人がIBDを発症したのに対して、「田舎暮らし」の場合は30.72人/10万人と、「田舎暮らし」でIBD発症率が低いことがわかりました。この傾向は、10歳未満の小児と、10歳以上18歳未満の子どもで顕著でした。
田舎育ちはIBDの発症率が低い
さらに、都市の住人と田舎の住人の、出生時の居住地とIBD発症率を検証したところ、出生後の1~5年間に田舎に住んでいた「田舎育ち」の人は、その後にIBDを発症する確率が22~25%低いことも明らかになりました。
研究グループは、「生後5年は、腸内細菌叢の分化にとって非常に重要な時期。都市での居住が腸内細菌叢の構成に影響してIBDのリスクを高めるかどうかや、都市生活でのどんな要因がIBDのリスクになっているか、さらなる研究が待たれる」と述べています。
(IBDプラス編集部)
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