【開催レポート】TOKYO・IBD　オンライン交流会　1月23日

2021年1月23日、TOKYO・IBDの「オンライン交流会」が開催されました。今回も会長の田中さんを中心に、みなさんの自己紹介からスタート。参加者したIBD患者さんは10人で、潰瘍性大腸炎（UC）の患者さんが9人、クローン病（CD）の患者さんが1人。診断がつきたての方から、病気との付き合い方を熟知したベテラン患者さんまで、さまざまでした。IBDプラス編集部も勉強のために参加させていただきました！

幅広い方が参加できるように、事前にテーマを決めることはあえてしていないそうですが、今回は、食事の話題を中心に盛り上がりました。

発症して間もないUC患者さんから「みなさん食事はどうされていますか？」という質問が。ベテラン患者さんたちからは「ステロイドが効いて落ち着くとすごく食べてしまう人がいるけど、抑えているだけなので、油断しない方がいい」「寛解中か再燃中かで症状の出方も変わってくる。寛解しているときは大丈夫でも、再燃しているときはダメになる食べ物もあるから気をつけて」という意見が出た一方で、「みんなトライ＆エラーを繰り返しているので、自分は何を食べられるのか少しずつ試していくのが良いと思う」「食事制限を少しゆるめる日があってもいいと思う」などという意見も。みなさんチャレンジする中で失敗と後悔を繰り返し、体調をベストに保つ自分だけの方法を見出されているようでした。

とは言っても「毎日自炊するのはしんどい…」という方、たくさんいらっしゃると思います。特に1人暮らしで、自分のためだけに材料を買ってきて作るというのは、料理好きでない限り、なかなかつらいものがありますよね。そんな方々にお勧めの工夫として、交流会では食材などの「宅配サービスの活用」が挙げられていました。コロナ禍で需要が伸びていると言われる宅配サービスですが、本当に価格もメニューもさまざま…。どのようにIBD患者さんは活用しているのでしょうか？

すでに宅配サービスを活用しているという患者さんは、料金を除くと以下のような点に注目して利用する会社を選んでいるようですよ。

・管理栄養士監修のメニューか

・必要な分だけ頼めるか（月曜と水曜のみ、月に4回だけなど）

・どこまで調理されたものなのか（冷凍弁当、調理済みのものをレンジで温める／湯煎するだけ、カット済みの食材が調味料と一緒に入っている、など）

・家族の分も一緒に頼めるか（自分は脂質の低い和風弁当、家族はミックスフライ弁当というように）

入院の目安は？入院中を少しでも快適に過ごすコツ

次に、別のUC患者さんから「どうなったら入院になる？入院中はどのように過ごしているのかも教えて欲しい」との質問が出ました。

これについては田中さんより、「昔は絶食が当たり前だったけれど、今はいろいろな薬があるので、入院中も低残渣食が出るというケースは多いみたいだ」との情報が。また、最近入院したというUC患者さんは「10日間絶食→10日間流動食→10日間低残渣食→退院」だったそう。この辺は、医師の判断や病院の方針でかなり変わってきそうですね。

入院中の過ごし方はテレビ鑑賞、映画、勉強、プラモデル作り、アロマを楽しむなどさまざま。Wi-Fiは絶対にあった方が良いとのことでした。

「トイレの回数が多すぎて眠れないこともある。入院中はどうしているのか？」という質問に対しては田中さんいわく、「トイレの回数が多いことに慣れてしまって、ついつい受診のタイミングが遅れがちになるが、根拠として治療指針の記載を参照すると、回数が1日10回以上になったら早めに受診した方が良い。入院して治療が効いてくればトイレの回数も減ってくるので、入院中のトイレはそこまで心配しなくてよいと思う」とのことでした。

この日の交流会は19～21時まででしたが、1つの質問に対し、いくつもの意見が出て、診断がついたばかりのIBD患者さんはもちろん、ベテランの患者さんも「なるほど」という感じで、新しい発見があったようです。IBDプラス編集部も、宅配サービスの活用方法や入院中の工夫、その他みなさんの困りごとなど、多くのことを学ばせていただきました。ありがとうございました！

TOKYO・IBDのオンライン交流会は、月に1回のペースで開催されているようです。顔出し無しでもOKですので、ご興味のある方はぜひ、参加してみてはいかがでしょうか？