ウパダシチニブ、活動期UCに対する寛解導入・維持療法治療薬として追加承認申請
ニュース | 2021/10/29
UCに対する1日1回投与の経口薬として開発中
アッヴィ合同会社は10月27日、ウパダシチニブ水和物(以下、ウパダシチニブ)について、既存治療で効果不十分な中等症~重症の潰瘍性大腸炎(UC)の寛解導入、および維持療法の治療薬として適応追加承認を申請したと発表しました。
ウパダシチニブは、免疫細胞がもつヤヌスキナーゼ(JAK)という酵素の働きをブロックし、炎症の原因となる免疫物質「サイトカイン」が作られるのを抑える低分子のJAK阻害薬で、UCを適応症とする1日1回投与の経口剤として開発中です。
日本ではすでに、2020年に既存治療で効果不十分な関節リウマチに対する治療薬として製造販売承認されており、2021年には既存治療で効果不十分な関節症性乾癬(乾癬性関節炎)と、既存治療で効果不十分なアトピー性皮膚炎に対する治療薬として、適応追加承認されています。
寛解導入と維持療法で高い効果を確認、安全性に関する新たなリスクも認められず
今回の申請は、日本人の患者さんを含む複数の国際共同試験データから得られた結果に基づいたものです。1日1回45mgを投与する導入療法試験では8週時において、1日1回15mgまたは30mgを投与する維持療法試験では52週時において、プラセボ群と比較してウパダシチニブ群で有意に多くの患者さんが、主要評価項目である臨床的寛解(Adapted Mayoスコアに基づく)、および全ての副次評価項目を達成しました。
また、これらの試験におけるウパダシチニブの安全性に関する新たなリスクも認められなかったとしています。
(IBDプラス編集部)
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