消化器がん患者さんを対象とした「腸内細菌叢」に関する共同研究開始
腸内細菌叢を調節することで、治療の効果が改善する可能性
国立がん研究センター中央病院 消化管内科とメタジェンセラピューティクス株式会社は、「免疫チェックポイント阻害薬治療を受ける消化器がん患者の腸内細菌叢解析」の共同研究を開始することを発表しました。
消化器がんの治療は「免疫チェックポイント阻害薬」により、治療選択肢が広がっている一方、治療効果が得られない患者さんの治療に対する新たな戦略が必要とされています。
近年の研究では、免疫チェックポイント阻害薬による治療効果が得られない患者さんに対して腸内細菌叢を調節することで、治療の奏効割合が改善される可能性が示唆されています。
今回の共同研究は、食道がん、胃がん、大腸がんなどを対象に、免疫チェックポイント阻害薬による治療を受けるがん患者さんの腸内細菌叢を解析し、今後の治療の進展に寄与することを目的としています。
免疫チェックポイント阻害薬の治療を受ける消化器がん患者さんが対象
対象となるのは、免疫チェックポイント阻害薬を含む全身化学治療を受けている、または今後受ける予定の消化管がんの患者さん(予定症例数:200例)。対象者の便サンプルを用いて腸内細菌叢の多様性を分析し、免疫チェックポイント阻害薬の感受性および自然耐性・獲得耐性に関与する因子を評価するとしています。
両者は「本研究成果により、消化器がん患者さんに対する免疫チェックポイント阻害薬の奏効割合の向上が可能となる、新たな治療の選択肢を提供できるよう検討していく」と、述べています。
(IBDプラス編集部)
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