小さな腸「腸管オルガノイド」の簡便な取り扱い方法を確立
ニュース | 2017/12/22
炎症性腸疾患治療薬の開発にも活用しやすく
小さな臓器とも呼ばれる、幹細胞や幹細胞から分化した細胞の塊「オルガノイド」。疾患のメカニズム解明や治療薬の開発などでオルガノイドを用いることで、人体で起こる現象をより正確に予測できると考えられています。腸管のオルガノイドについても盛んに研究が行われていますが、オルガノイドの細胞を培養するには費用がかかり、方法も煩雑で、大量培養も難しいという課題がありました。
東京大学医科学研究所と日本たばこ産業株式会社の共同研究チームは、ヒトiPS細胞由来の腸管上皮オルガノイドの培養について検討し、培養に使う培地を低コストかつ安定的に作製するシステムや効率よく培養する方法など、オルガノイドの取り扱いを簡単にする方法を確立したと発表しました。
ヒトiPS細胞由来腸管上皮オルガノイドの扱いが容易になることで、腸管オルガノイドを使った研究が増えることが期待されます。治療薬の開発につながる薬剤の種を見つける研究にも活用しやすくなり、炎症性腸疾患の新たな治療薬開発に弾みがつくことも期待されます。
(IBDプラス編集部)
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