大腸全摘後5年で血便が…再手術の場合は永久人工肛門になるのでしょうか?

医師と患者のお悩み相談2023/11/30

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私は5年ほど前に、潰瘍性大腸炎が悪化し、これ以上の内科的治療が不可能ということで大腸全摘手術を受けました。その後は普通の生活を送っていましたが、最近になって血便が出るようになってしまいました。治療としては抗生物質やレミケードが選択としてあると主治医からの説明がありましたが、それでも治らない場合は再手術になるかもしれないとのことです。ここで質問なのですが、再手術となった場合、永久的に人工肛門となってしまうのでしょうか?私はIACAという術式で手術を受けましたが、友人の話ではIAAという術式で再手術を行うことで、永久人工肛門を回避できるのではないかとのことでしたが、ご回答よろしくお願いいたします。
(40代/男性)

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A先生からの回答
消化器内科、他

A先生

現在行われている潰瘍性大腸炎の標準術式には、回腸嚢肛門吻合術(IAA; Ileoanal anastomosis)と回腸嚢肛門管吻合(IACA; Ileoanal canal anastomosis)の2つの方法があります。
IAAとIACAの違いは“肛門管部分の直腸粘膜”を切除するかどうかです。IAAは肛門ぎりぎりのところ(歯状線といわれる粘膜と皮膚との境界)から肛門を締めるための筋肉(肛門括約筋)を残して表面にある大腸の粘膜を全て取り除く方法です。IAAでは大腸の粘膜を完全に切除するので手術後は潰瘍性大腸炎による炎症やがん化の心配がなくなります。しかし、IACAに比べると、術後に便が少量漏れて下着にシミがつくこと(漏便)が起きやすいといわれています。

治療方針を検討するためには、まずは血便の原因を正確に検討する必要があります。IACAを選択した場合には、残存している直腸粘膜が潰瘍性大腸炎として再燃している可能性があります。また他にも回腸嚢炎を起こしている可能性や、直腸がんのような腫瘍性病変の可能性もあります。 治療方針は原因により全く異なりますので、主治医に正しい診断に基づいた適切な治療方針を示して頂きましょう。お大事にして下さい。

B先生からの回答
消化器外科、他

B先生

ご質問有難うございます。まずは保存的に治療を行うことになっているようですし、レミケードの効果を待ちたいところです。ここ数年で潰瘍性大腸炎の治療も進化しており、他の薬剤が候補に挙がってくる可能性もあります。主治医と相談の上、今後の治療方針を決定して頂くことが望まれます。
手術となってしまった場合は残存している大腸(粘膜)を切除し、回腸嚢と肛門を吻合する手術(IAA)が選択されると思いますが、状況によっては永久人工肛門となるかもしれません。また、IAAとした場合でも一時的に人工肛門造設を行うことになる可能性はあります。

C先生からの回答
大腸外科、他

C先生

血便の原因が何かによると思います。IACAの場合は肛門側とつなぐ小腸をパウチ状にしますが、そこのパウチの炎症やそこにもし腫瘍ができていて、そこからの出血とするとその部分を切除しなければなりません。もう一度小腸をパウチ状にしてつなぎ直すということは小腸の長さ的に届かないことが多く、つなぐことは困難なことが多いと思います。IAAは肛門側のつなぐ箇所がさらに深い位置(出口に近い側)になりますので。

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