慢性上咽頭炎・口唇炎の治りの悪さに潰瘍性大腸炎が関係している可能性は?
医師と患者のお悩み相談 | 2024/12/25
4年前に中等症、直腸型で発症。メサラジン不耐症で現在リンデロン坐剤を週3回続けており寛解期です。潰瘍性大腸炎になる前の7年前から慢性上咽頭炎、慢性口唇炎を患っています。後鼻漏を常に感じ、気持ちが悪く気が晴れません。唇も定期的に炎症し塗り薬で対応しています。耳鼻科、皮膚科の医師はどうして治らないんだろうという感じです。潰瘍性大腸炎が自己免疫疾患ということで、こちらが関係しているのでしょうか。もし関係しているとしたら、どういった治療になるのでしょうか?よろしくお願い致します。
(フランさん 潰瘍性大腸炎歴4年)
IBDに詳しい
三枝先生からの回答
7年前の上咽頭炎・慢性口唇炎と、その後発症した潰瘍性大腸炎と関連している可能性は否定的です。一方で、複数の自己免疫疾患を発症する可能性は否定できません。これとは別に、難治性の副鼻腔炎であれば「好酸球副鼻腔炎」の可能性も考えられるので、耳鼻科の先生に確認してみてください。
メサラジン不耐症である場合、一時的にステロイド坐薬を使用するのは良いと思いますが、リンデロン坐薬は古くからの強いステロイド製剤なので、副作用が強く出る可能性があります。免疫の低下、皮膚の症状も出やすいです。そのため、現在は副作用の少ないステロイド(ブデソニド)を使用したレクタブルが主流になっています。リンデロン坐薬を使用していることを耳鼻科、皮膚科の先生にお話しし、主治医の先生にはレクタブルの使用も含め、検討をお願いされるのが良いと考えます。
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2003年 大和市立病院出向 内科後期研修医
2004年 北里大学東病院 消化器内科後期研修医、北里大学院入学
2008年 北里大学院卒業、学位取得。相模野病院出向
2018年 相模野病院 消化器センター部長
2018年 相模原保健所 疾病対策課
2025年 深川ギャザリアクリニック 副院長
<学会資格>
日本内科学会総合内科専門医・指導医
日本消化器病学会専門医・指導医
日本消化器内視鏡学会専門医・指導医
難病指定医
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