最近抜け毛がひどい…免疫抑制剤の副作用でしょうか?このまま様子を見るべき?

医師と患者のお悩み相談2026/3/6

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15歳の息子が去年9月に下血と貧血があり、直腸のみ大腸カメラをして、10月末に潰瘍性大腸炎中等症の診断を受けました。5-ASA製剤耐性があり、11月半ばからステロイド40㎎使用したところ、症状が落ち着き、12月はじめからイムラン50mgを開始し、現在ステロイド7.5mgまで減量できています。たまに排便時、拭いたときに血がつくことはありますが、腹痛も下痢もなく経過しています。

イムランを内服し始めてから、1か月後より頭髪の抜け毛が増えてきたので先生に伝えましたが、内服継続のままになりました。抜け毛は続いており、部分的に薄毛が目立つようになってきました。薬の副作用だとしたら、今後の治療はどうなるのでしょうか?高校受験も控えており、このまま様子をみるべきか、受診するべきか悩んでいます。
(いちごさん 息子さんが潰瘍性大腸炎歴1年未満)

三枝先生

IBD連携専門医
三枝先生からの回答

まず直腸のみを観察して潰瘍性大腸炎との診断には、少し疑問が残ります。通常の大腸カメラは、大腸全体と小腸の一部まで観察可能です。通常はそれを行った上で、血液検査、便検査、組織検査などをして、潰瘍性大腸炎か診断します。

治療についてですが、メサラジン、ステロイド、イムランを使用してから初期治療(寛解導入治療)をします。いちごさんのご質問を読む限り、症状が軽快し、ほぼ寛解状態が得られているように思われます。イムランには脱毛、骨髄抑制(白血球減少・貧血)、食欲不振、肝障害、膵炎などの副作用が知られています。脱毛が見られる場合、薬剤の影響の可能性も考えられます。特に、NUDT15という遺伝子の多型があると、副作用が出やすいことが報告されていますが、これは検査で確認することができます。現在では、イムラン以外にも有効性のある多くの治療薬が保険適応で使用できます。いずれにしても、脱毛の程度や血液検査の結果などを踏まえ、継続の可否お薬の量などの調整について、改めて主治医の先生と話し合うのが良いかと思います。

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三枝陽一先生
淵野辺総合病院 内科 内視鏡副室長
三枝陽一先生
2001年 北里大学医学部卒業。北里大学病院 内科研修医
2003年 大和市立病院出向 内科後期研修医
2004年 北里大学東病院 消化器内科後期研修医、北里大学院入学
2008年 北里大学院卒業、学位取得。相模野病院出向
2018年 相模野病院 消化器センター部長
2018年 相模原保健所 疾病対策課
2025年 深川ギャザリアクリニック 副院長
2025年 淵野辺総合病院 内科 内視鏡副室長

<学会資格>
日本炎症性腸疾患学会 IBD連携専門医
日本内科学会総合内科専門医・指導医
日本消化器病学会専門医・指導医
日本消化器内視鏡学会専門医・指導医
難病指定医

【三枝先生のIBD診療】
淵野辺総合病院ホームページ
お問い合わせ:042-754-2222(代表)/予約センター:042-754-3271

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