ネフローゼ症候群発症後に潰瘍性大腸炎に。病院の治療方針に不安を感じる…

医師と患者のお悩み相談2020/2/25

  • Xでポストする
  • いいね!
  • LINEで送る
  • URLをコピー URL
    copied

現在32歳で10年ほど前にネフローゼ症候群(微笑変化型)を発症しました。再燃寛解を繰り返しながら、現在はプレドニゾロン2mg/日、タクロリムス3mg/日を服用し、落ち着いています。
2019年の年末あたりから腹痛を伴う血便が出て診察を受けたところ、潰瘍性大腸炎と診断を受けました。大腸カメラも実施し、大腸全体に炎症が見られる重症度ということでした。
その後リアルダを4錠/日を5日ほど飲んだのですが、症状が改善されませんでした。すでに入院中なのですが、今後の治療方針として、ステロイド剤の量を30mg/日に上げ、1~2週間ほど様子を見て、効果がなければLCAP(白血球除去療法)をやってみようとのことでした。
正直、現在入院している病院をあまり信用できていないため、上記の治療方針が妥当なものなのかを判断いただきたいです。ご回答のほどお願いします。
(ネフローゼ持ちさん 潰瘍性大腸炎歴22年)

三枝先生

IBDに詳しい
三枝先生からの回答

非常に治療に難渋する病態だと思います。なぜならば、ネフローゼ症候群である腎臓病、潰瘍性大腸炎である消化器病と、重大な病気が少なくとも2つあるからです。よって、腎臓内科医と消化器内科医が協力して治療にあたる必要があります。
ちなみに潰瘍性大腸炎の悪化時に、リアルダの内服、ステロイド増量、LCAPは、よく行われる治療です。よって、妥当性はあると考えます。 今後の治療で腎臓機能が悪い場合は、薬の投与量や投与期間を、腎臓内科の先生と相談する必要があります。そのため、ある程度大きな総合病院で、少なくとも信頼できる消化器内科医と腎臓内科医がいる病院を選ばれるのが良いと思います。大学病院でも良い印象です。

参考リンク 日本炎症性腸疾患協会 全国の診療医リスト

三枝先生への質問募集中 ▸

三枝陽一先生
深川ギャザリアクリニック 副院長
三枝陽一先生
2001年 北里大学医学部卒業。北里大学病院 内科研修医
2003年 大和市立病院出向 内科後期研修医
2004年 北里大学東病院 消化器内科後期研修医、北里大学院入学
2008年 北里大学院卒業、学位取得。相模野病院出向
2018年 相模野病院 消化器センター部長
2018年 相模原保健所 疾病対策課
2025年 深川ギャザリアクリニック 副院長

<学会資格>
日本内科学会総合内科専門医・指導医
日本消化器病学会専門医・指導医
日本消化器内視鏡学会専門医・指導医
難病指定医

三枝先生のIBD診療時間
月曜日:9:00~12:30
水曜日:9:00~12:30、14:00~18:00
土曜日:16:00~18:00
お問い合わせ:03-5653-3500(代表)

この記事が役立つと思ったら、
みんなに教えよう!