エンタイビオ皮下注、活動期クローン病に対する維持療法としてFDAが承認

ニュース2024/4/26

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米国でエンタイビオ点滴静注製剤と皮下注射製剤の両方が利用可能に

武田薬品工業株式会社は、エンタイビオ(一般名:ベドリズマブ)点滴静注製剤による導入療法後の成人の中等症~重症の活動期クローン病に対する維持療法として、エンタイビオ皮下注射製剤が、米国食品医薬品局(FDA)に承認されたと発表しました。

ベドリズマブは、血液中の白血球がもつ「α4β7インテグリン」というタンパク質を狙い撃ちにする生物学的製剤です。消化管の血管とリンパ節に選択的に発現している「腸粘膜アドレシン細胞接着分子-1(MAdCAM-1)」というタンパク質に、白血球がα4β7インテグリンを介してくっつくのを邪魔します。α4β7インテグリンをもつ白血球は、潰瘍性大腸炎とクローン病における炎症に重要な役割を果たしていることが明らかになっています。つまり、ある種の白血球細胞が炎症を起こすために消化管組織へ入り込むのを防ぐことを目的としたお薬です。

エンタイビオ皮下注射製剤は、中等症~重症の活動期潰瘍性大腸炎の成人患者さんの維持療法として、2023年にFDAに承認されています。

今回の承認は、VISIBLE2試験(SC CD試験)からのデータに基づいています。同試験は、0週および2週時点に非盲検下で、ベドリズマブの点滴静注製剤による静脈内投与を2回実施後、6週時点で臨床的改善を達成した、中等症~重症の活動期クローン病成人患者さん409人を対象に、エンタイビオ皮下注射製剤による維持療法を行ったときの安全性と有効性をプラセボと比較して評価した無作為二重盲検臨床第3相試験です。主要評価項目は、52週時点における臨床的寛解でした。

52週時点における長期の臨床的寛解率において、エンタイビオ皮下注射製剤108mgを維持療法として、2週間ごとに投与した群では、プラセボ投与群と比較して統計学的に有意に高い結果を示したということです。

また、エンタイビオ皮下注射製剤の安全性プロファイルは、点滴静注製剤の既知の安全性プロファイルとおおむね一致していたとしています。

(IBDプラス編集部)

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