IBDの発症にかかわる「遺伝子発現制御機構」の存在が判明
ニュース | 2018/6/22
新たに見つかった100個ものIBD原因遺伝子候補
理化学研究所生命医科学研究センター基盤技術開発研究チームの桃沢幸秀チームリーダーら研究グループは、ゲノム解析と遺伝子発現量の変化を組み合わせた新たな解析手法を開発し、潰瘍性大腸炎やクローン病など炎症性腸疾患(IBD)の発症には、非常に複雑な遺伝子発現制御機構が存在することを明らかにしました。
この研究は、理化学研究所やベルギーのリエージュ大学など7か国22大学・研究所からなる国際共同研究グループによるものです。
IBDについては、これまで疾患の発症に関わる200個以上の因子(遺伝子バリアント)が明らかになっていましたが、発症のしくみの解明にまで至ったのは一部のみでした。
IBDを発症するしくみの解明や、新たな診断・治療法の開発につながる可能性も
今回、研究グループが新たな手法で統合解析した結果、約100個の新たな原因遺伝子候補を同定するとともに、近くにある複数遺伝子の発現量が同時に変化することが、IBDの発症につながっている可能性が示されました。
今後、今回同定された100個の各遺伝子について炎症性腸疾患にどのようにつながるか機能や動物モデルの解析を行うことで、IBDを発症するしくみや、新たな診断法・治療法の開発につながることが期待されます。
(IBDプラス編集部)
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