リサンキズマブ、16歳以上の活動期CD患者に対する治療薬としてFDAに承認申請
ニュース | 2021/10/13
成人尋常性乾癬の治療薬として、FDAとEUで承認されている「IL-23阻害薬」
米アッヴィ社は10月11日、中等症~重症のクローン病を有する16歳以上の患者さんの治療薬として、インターロイキン-23(IL-23)阻害薬「リサンキズマブ」(静脈内投与による寛解導入療法として600mg、皮下投与による維持療法として360mg)の承認申請を米国食品医薬品局(FDA)に提出したと発表しました。
リサンキズマブは、IL-23を選択的にブロックするIL-23阻害薬。IL-23は炎症に関与するタンパク質で、クローン病を含む多くの慢性免疫関連疾患に関連すると考えられています。同剤は2019年4月、中等症~重症の成人尋常性乾癬の治療薬としてFDAとEUで承認されました。現在、クローン病、潰瘍性大腸炎、関節症性乾癬(乾癬性関節炎)を対象とする第3相試験が進行中です。
静脈内投与、皮下投与ともに臨床的寛解・内視鏡的改善の達成率いずれも「高」
今回の申請は、3つの第3相試験(ADVANCE試験、MOTIVATE試験、FORTIFY試験)で得られた安全性および有効性のデータに基づいています。米国で行われた寛解導入療法試験ADVANCE、MOTIVATE両試験の解析計画において、リサンキズマブ600mgまたは1,200mgの静脈内投与を受けたクローン病の患者さんに関して、主要評価項目である12週時の臨床的寛解および内視鏡的改善の達成率が、プラセボ群と比較して有意に高い結果だったということです。
また、米国のリサンキズマブ寛解導入療法で臨床的改善がみられた患者さんを無作為にプラセボ群またはリサンキズマブによる維持療法群に割り付けたFORTIFY試験の解析計画では、主要評価項目である1年時(52週時)の内視鏡的改善および臨床的寛解を達成した患者さんの割合は、プラセボの皮下投与を受けた群(プラセボ群)と比較して、リサンキズマブの皮下投与を受けた2つの用量(360mgおよび180mg)群で有意に高い結果だったそうです。
また、いずれの試験においても、中等症~重症のクローン病患者さんを対象に評価された各用量での安全性のリスクは認められなかったということです。
(IBDプラス編集部)
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