リサンキズマブ、活動期成人CD患者に対する治療薬として承認申請
ニュース | 2021/11/16
日本では、乾癬の治療薬として承認されているインターロイキン-23阻害薬
アッヴィ合同会社は11月12日、インターロイキン-23(IL-23)阻害薬「リサンキズマブ」(遺伝子組み換え)について、中等症~重症のクローン病の成人患者さんを対象とした、静脈内投与による寛解導入療法および皮下投与による維持療法の治療薬として、適応追加承認を申請したと発表しました。
日本においてリサンキズマブは、既存治療で効果不十分な尋常性乾癬、関節症性乾癬(乾癬性関節炎)、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症を効能・効果として、2019年3月に製造販売承認を取得しています。
複数の第3相国際共同試験で効果と安全性を確認
今回の申請は、複数の第3相国際共同試験のデータから得られた結果に基づいています。ADVANCE試験では、クローン病の患者さんを対象に、リサンキズマブを600mgまたは1,200mg静脈内投与することで寛解導入療法が行われました。同試験の主要評価項目である12週時の臨床的寛解および内視鏡的改善の達成率は、プラセボ群と比較して有意に高い結果だったということです。
同試験の後に行われたFORTIFY試験(リサンキズマブ寛解導入療法により臨床的改善がみられた患者さんを、無作為にプラセボ群またはリサンキズマブ180mgおよび360mgによる維持療法群に割り付けた試験)の解析計画では、主要評価項目である1年時(52週時)の臨床的寛解および内視鏡的改善を達成した患者さんの割合は、プラセボの皮下投与を受けた群(プラセボ群)と比較して、リサンキズマブ360mgの皮下投与を受けた群で有意に高い結果だったそうです。
また、いずれの試験においても、中等症~重症のクローン病患者さんを対象に評価された各用量での安全性のリスクは認められなかったとしています。
(IBDプラス編集部)
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