ブルーベリーに含まれる「プテロスチルベン」、マウスへの経口投与でIBDを抑制

ニュース2020/9/29

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抗酸化性や抗炎症作用をもつとされるポリフェノールの一種「プテロスチルベン」

東京理科大学基礎工学部生物工学科の八代拓也講師、西山千春教授らの研究グループは、ブルーベリーなどの植物に含まれる「プテロスチルベン(PSB)」が、潰瘍性大腸炎(UC)など炎症性腸疾患(IBD)に見られる免疫細胞の過剰な活動を効果的に抑えることを突き止め、実際にマウスを用いた実験で、経口投与で症状の進行を抑えることを明らかにしたと発表しました。

野菜や果実、ハーブなどに含まれるポリフェノール類は、抗酸化性や抗炎症性といった性質を持つことが知られており、食事を介して人体に取り込まれることにより健康の維持に役立っています。ポリフェノール類の中でもブドウやブルーベリーなどに含まれる「レスベラトロール」は、マウスを用いたIBDモデルにおいて免疫調節活性を示し、症状を改善することが示されているそうです。

その他にもさまざまな疾患に対する予防・治療効果が報告されているレスベラトロールですが、消化管からの吸収率が低く、身体の中で速やかに代謝・分解されるため、生体での利用率は20%程度に留まるとされています。そんな中、レスベラトロールの仲間で同じくブルーベリーなどに含まれるPSBが80%程度の高い生体利用率を示すことが報告され、その機能が注目されています。

PSBがIBDに起こる免疫細胞の過剰な活動を効果的に抑制、マウスモデルの経口投与でも同様の効果

免疫細胞の1つであるT細胞が活性化すると「ヘルパーT細胞」や「制御性T細胞(Treg)」などに分化します。何らかの原因でヘルパーT細胞が過剰な活性を持つことがIBD、アトピー性皮膚炎、乾癬などの免疫疾患の原因になることが知られており、反対にTregは、過剰な免疫反応を抑える働きをすることが報告されています。

今回研究グループはマウスモデルを用いて、PSBの免疫調節機能を調べる研究を行いました。その結果、PSBがIBDに見られる免疫細胞の過剰な活動を効果的に抑えていることが判明。さらにIBDのマウスモデルを用いて調べた結果、PSBの経口投与によって症状の進行を抑えることも明らかになったということです。

同研究成果により、PSBを用いたIBDに対する新たな予防法、治療法の開発につながることが期待されます。

ブドウ、ブルーベリー、ポリフェノールなど、私たちにとって身近な食材や成分がIBDの症状を改善させるかもしれないという驚きの研究。期待が高まる一方で、「ポリフェノール入りのサプリメントを摂取するだけでIBDが治る!」というような広告が今後出てくる可能性もありますので、くれぐれもご注意ください!

(IBDプラス編集部)

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