潰瘍性大腸炎・クローン病に関する医師と患者のお悩み相談

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Q

潰瘍性大腸炎と診断されました

血便、下痢が続いたので 大腸内視鏡検査をしてきました。 結果は潰瘍性大腸炎の診断でした。 潰瘍性大腸炎は食事療法が必要なのですか? どうしたら寛解するんですか? これからどのくらい定期的に大腸内視鏡検査をすれば癌を早期発見できますか? 潰瘍性大腸炎は8年後に大腸癌になると聞きました。気をつけて治療していて寛解していてもそのうち大腸癌を患ってしまうのですか? 大腸全摘はやめにしたほうがいいのでしょうか?
(20代/女性)

質問者さん

プラス先生
消化器内科

プラス先生

潰瘍性大腸炎の治療はまずはあなたの病態の把握が重要です。病変の拡がりによる病型分類(全大腸炎・左側大腸炎・直腸炎・右側あるいは区域性大腸炎)、臨床的重症度による分類(重症・中等症・軽症)、病期の分類(活動期・寛解期)、臨床経過による分類(再燃寛解型・慢性持続型・急性激症型・初回発作型)などがあります。
これらの病態を正確に把握して多種多様な治療法からあなたに最も適切なものを選択します。
同じ炎症性腸疾患に分類されるクローン病と異なり経腸栄養などの栄養療法の有効性は高くありません。
内視鏡は病態次第ですが、治療がうまくいき、寛解に入れば、1年に一度程度で良いです。しかし寛解に至るまでは、症状により、治療戦略に伴い、内視鏡検査も行います。
8年でみな大腸癌になるわけではありません。重症度が高く、病変が広範な患者さんで、治療抵抗性の場合に、炎症が長期なると一部の患者さんで大腸癌の合併が起きます。
大腸全摘の適応は、大腸癌だけではありませんが、大出血などの緊急時でなければ、何の治療もせずいきなり切除することは通常ありません。
現在は炎症性腸疾患の専門の医師の診療を受けていますのでしょうか?
長期の慢性疾患ですから、病態を正しく理解し、適切な治療を受けることが重要です。
あなたのお住まいの地域の炎症性腸疾患患者さんを多数診療されている専門病院における診療をお勧めします。

質問者さん

ありがとうございます。
治療をしていってきれいな腸を保てば潰瘍性大腸炎でも癌になる確率が高くならないということですか?

プラス先生

正解です。
まずは病態をきちんと把握して、その病態に合った治療を行い、粘膜の炎症を寛解に持ち込むことが重要です。
炎症が持続しなければ、大腸癌のリスクが、一般の方に比べて高率になるわけではありません。炎症が持続することが、癌化に関与すると考えられています。
また潰瘍性大腸炎は大腸、つまり消化管に起きる病気なので、食事について悩まれる方も多いかと思われます。この病気は症状が良くなったり悪くなったりをくりかえすので、食事が原因で悪くなるのかと思われる方も少なくありません。
しかし、食事と病気の経過を神経質に結びつける必要はありません。
症状や場合によっては、食事に気をつけたほうがよいこともあると気を楽にして受け止めることが大切です。
症状が落ちついている寛解期や軽症の方は、刺激の強い食品以外はほぼ何でも食べることができます。バランスの良い食事を心がけましょう。
症状が重い中等度~重症の時には腸を安静にすることが大切です。
必要なエネルギーの維持に気を付けて、たんぱく質を中心に消化が良く刺激の少ない食品を食べると良いでしょう。腸を刺激する香辛料やアルコール、繊維の多い食品などはなるべく避けましょう。魚以外の動物性脂肪に含まれる多価不飽和脂肪酸は炎症にかかわる白血球を刺激すると考えられていますので、控えたほうが良いでしょう。
発熱や腹痛など、全身状態が非常に悪いときは絶食し点滴で栄養補給をします。
治療も、食事療法も正しい知識が重要です。
炎症性腸疾患の専門病院には、NSTのように医師以外にも、看護師、栄養士、薬剤師、ケースワーカーなどのチームが患者さんを支えるシステムができています。
ご参考まで。

質問者さん

ありがとうございます!
まずは炎症を直して健康な生活を保ちたいと思います。

プラス先生

そうですね。
悲観に暮れるのではなく、自分の病気、体と向き合って、元気な生活を維持しましょう。
お大事にして下さい。

質問者さん

ちなみにいま潰瘍性大腸炎の生検中なのですが、結果が実は癌だということもありますか?

プラス先生

潰瘍性大腸炎が発症して何年になりますか?
まだ10年は経っていないのではないでしょうか?
その段階で、いきなり大腸癌が見つかる可能性はゼロとは言えませんが、限りなくゼロに近いと推測します。
いずれにしても、きちんと寛解導入して、緩解を維持する治療を継続することが肝要です。

QLife先生
消化器内科

QLife先生

消化器内科専門医です。
潰瘍性大腸炎の程度はどのように言われましたか?
内服治療となったでしょうか。
基本的に潰瘍性大腸炎は食事の厳密な制限は必要ないとされております。
もちろん胃腸によい消化の良い食事が基本で、刺激の強い食事は控えられるのが望ましいです。
内服治療で炎症が改善されていて、その状態が維持できていれば癌の発生は非常に稀です。炎症を放置しておくことで癌のリスクとなり得ます。
治療を継続し、定期的に大腸内視鏡検査を受けられることがベストです。
なにも今、大腸全摘することは全く必要ありませんよ。
先生に言われたのですか?

質問者さん

いま潰瘍性大腸炎の診断で生検中なのですが、結果が実は癌だということもありますか?

QLife先生

潰瘍性大腸炎の所見と癌の所見は全く違います。
ですので実は癌…という結果はまずありえませんよ。
是非また結果も教えてくださいね。